〇優しい嘘 ページ32
.
亜嵐くんに言われた場所、
多分亜嵐くんのお家の近くの小さな公園。
タクシーから降りたら
ジャージ姿の亜嵐くん、もう先に待っててくれて。
夜空見上げてた亜嵐くんが
私に気づいて
いつもみたいに優しく笑った。
「いつも急に呼び出してごめんなさい。」
亜嵐「いいよ、呼んでくれるの嬉しいから。
...寒くない？俺のパーカー着る？」
「んーん、大丈夫。」
亜嵐くんの言葉は
話し方からも表情からも
すごく私を想ってくれること伝わるの。
「告白の返事、してもいいですか。」
亜嵐「はい。」
って真面目な顔で私の方見てくれて。
「私、やっぱり玲於くんのこと完全に忘れられたわけじゃなくて、なんならまだ好きだと思うんです。」
亜嵐「...うん」
「でも、玲於くん彼女いるし、
玲於くんにとって私の気持ちは迷惑でしかないから。
それにね、辛い時いつも見守ってくれてそばにいてくれたのは亜嵐くんだったって気づけたから。
本当にわがままでごめんなさい。
今度は私が亜嵐くんに恩返ししたいです。
こんな私でよかったら...付き合って、ください。」
途中声震えた。
けど全部本音。
亜嵐くんのこときっとちゃんと好きになれる、
そう思ったから。
でも亜嵐くんから返ってきた返事は、
私の期待してた答えじゃなかった。
亜嵐「.........ごめん！俺さー、よく考えたらAちゃんの事、そんな好きじゃなかったわ。
それに今俺、彼女とか色恋沙汰してる場合じゃないくらい仕事が大事だし。
なんか一時の感情で盛り上がってただけだったぽい。
だから付き合えない。」
「...え」
亜嵐「うん、なんか振り回してごめんねー。
だからさ、俺じゃなくて玲於にしてくんね？」
亜嵐「.......泣くなよ、だりぃな。」
だって、亜嵐くん
「.....亜嵐くんのっ、うそつき」
亜嵐くん「っ...」
今にも泣きそうな顔して
そんな事言われたって。信じられるわけないじゃん。
「わざと、嫌われるようなこと言ってる...から」ﾋｯｸ
そう言えば
亜嵐くん髪ガシガシってやってしゃがみこんだ
亜嵐「あーもー、なんで見破るかな…」
「...なんでっ」
亜嵐「Aちゃんも玲於も、不器用すぎんだよ。馬鹿だよほんと。
...それに俺だってさ、好きな子が誰のことで頭いっぱいかなんてことくらいわかる。」
玲於のこと
心から好きなんでしょ
そう亜嵐くんに言われて
首振ろうとしたら
亜嵐「自分にまで嘘つかないでよ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1326人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かな(プロフ) - はじめまして!今日一気に読んでしまいました(^^)すごくいいお話でした!もーっと続きを見たいです(*´艸｀*) (2018年4月1日 9時) (
レス) id: 9455182101 (このIDを非表示/違反報告)
mugi(プロフ) - ちぃさん» ファン！？いやいや、そんな、勿体無いです。ありがとうございます( ; - ; ) (2018年3月3日 13時) (レス) id: 4db51b5e5d (このIDを非表示/違反報告)
mugi(プロフ) - ひばりさん» ひばりさん〜ありがとうございます。そんな風に言っていただけると書いてよかったと思えます(><) (2018年3月3日 13時) (レス) id: 4db51b5e5d (このIDを非表示/違反報告)
mugi(プロフ) - ゆうかさん» 最後までお付き合いいただいてありがとうございました！！嬉しいですっ(;_;) (2018年3月3日 13時) (レス) id: 4db51b5e5d (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - すっごいいいお話で、感動しました、、。mugiさんのファンになりました!!!! (2018年2月25日 22時) (レス) id: 6adfb66eda (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mugi
| 作成日時：2018年2月5日 1時
