〇本音 ページ48
.
利用してよ
そんな恐ろしい響きの言葉に顔をあげれば
いつになく真剣な顔の亜嵐くんと目が合って
亜嵐「Aちゃんがさっきの人を忘れて次の恋に進めるようにするためなら、俺なんだってするよ。」
もちろん次の相手が俺ならいいんだけどね
って優しく笑った。
でも、違う
違うの。
確かに予期してない大志くんとの再会に
動揺はしてしまったけど
気持ちはハッキリしてる。芯はぶれてない。
「利用なんて、できないです」
亜嵐くんの厚い胸板をそっと押して距離をとった
亜嵐「...遠慮しなくても「遠慮なんかじゃないです。」
「私玲於くんの事が好き、なんです...」
亜嵐「えっ」
「だから亜嵐くんの気持ちには答えられないです。ごめんなさい！」
引かれても、幻滅されてもいい。
ここまで想ってくれる亜嵐くんに、中途半端な態度取りたくなかったの。
それでも、反応が怖くて亜嵐くんの顔見れなくて
服の裾ぎゅって掴んで俯いた。
亜嵐「ねえ見て、夕日。すげー綺麗。」
「...本当だ」
急に立ち上がった亜嵐くんにつられて顔をあげれば
ちょうど太陽が沈みかける時間で公園全体がオレンジに染まっていた
亜嵐「...そっか〜。そうなんだね。玲於かぁー。笑」
伸びをしながら、悔しいなーって呟いてる亜嵐くん
亜嵐「それは恋愛対象としての好きなんだよね？」
「はい...って言っても、玲於くんは全然私のことなんて見てくれてもないんですけど。笑
それでも、諦められなくて。」
馬鹿だよなあ、ほんと。
手の届かない存在なのに。
亜嵐「それは俺も同じかな。笑」
「え？」
亜嵐「俺も、今の聞いても全然諦められないわ笑」
かなりゾッコンみたい、俺。
って目細めて笑いながら私の頭撫でてくれた。
「私、亜嵐くんにこんなに想ってもらえるような人じゃないです。」
亜嵐「そう？」
「そうですっ」
亜嵐「じゃあ俺がわからせてあげる。どんなにAちゃんがいい女なのかってこと！」
「...なんですかそれ笑」
亜嵐くんの言葉に思わず笑うと
亜嵐「うん...やっぱ笑ってる顔がいちばん好き。」
「え...//」
亜嵐「俺がいつでも笑わせてあげる。だから
悲しいことがあったらさ、俺に話してよ。」
Aちゃんのためなら24時間いつでもどこでも営業するんで。
なんて、明るく振舞ってくれて。
やっぱりどこまでも優しい人。
頼ってしまいそうになる私はとても弱い。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1778人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*melo*(プロフ) - mugiさん» 謝らないでください！じれったい方が好きです！ 本当に尊敬です！！！！ (2018年1月29日 16時) (
レス) id: d4ada06586 (このIDを非表示/違反報告)
mugi(プロフ) - *melo*さん» じれったくさせててすみませんっ！笑 尊敬だなんて、勿体なさすぎるのでやめてくださいっ///ありがとうございます。 (2018年1月29日 1時) (レス) id: 4db51b5e5d (このIDを非表示/違反報告)
*melo*(プロフ) - じれったい感じ好きです！ 私も小説書いてるんですけど尊敬してます！！更新頑張って下さい (2018年1月24日 22時) (レス) id: d4ada06586 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)まなみ(プロフ) - mugiさん» よろしくお願いします (2018年1月23日 1時) (レス) id: dfd92ee7a8 (このIDを非表示/違反報告)
mugi(プロフ) - (名前)まなみさん» お友達になんて初めて言っていただけたので、よく分からないんですけど、是非是非(^^) (2018年1月23日 0時) (レス) id: 4db51b5e5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：mugi
| 作成日時：2017年12月21日 1時
