J ページ5
"やー！海ダメ！"
"え？"
"ラッシュガードとかさ長袖がおすすめ"
"うん笑"
"あれ？普通に返事きてる？"
"そうだね笑"
結局練習時間内には終われたけど
遅れた分、巻きに巻いたホソギヒョンの地獄のメニューだった。
指先までフラフラになりながらも
久々にAへメッセージを送れば
当たり前のように返信がきてる・・・？
"Aさんで合ってますでしょうか？"
なんて文字を打っては震える指先で消して。
"電話してもいい？"
"5分後に"
スマホを胸に当ててベッドにボフッとダイブ。
天井を見上げながらハナトゥル・・と刻む。
ドクンドクンと聞こえる心臓の音のほうが早くて
リズムを崩しながら。
"少し早いけど電話OKだよ"
そんなメッセージに飛び起きて
慌てて押してしまったジニヒョンはワンコールで切ったし、後で謝ろう。
「ヨボセヨA。」
「ヨボセヨ、ジミニ。」
「・・・A・・」
あれ？僕達いつもこんな感じで・・良かったよね？
「あのね、ジミニ。
その。ごめんね、勝手に連絡も無視しちゃって。
ありがとう、いつも連絡くれて嬉しかった。
って言っていいのかな？」
Aと話せたら、どうして急に消えたの？その理由をしっかり聞かなきゃって思ってたのに。
「ううん。また話せてるから。」
「・・・ジミニ。」
あれ？海での露出の多さだって注意したかったし
たくさんたくさん言わなきゃって考えてたのに。
「・・ジミニ？眠い？疲れてるよね？」
「大丈夫。全然大丈夫。」
いざAと電話越しだけど繋がってると思ったら、言葉が出ない。
「あのね、オンニからまた一緒に仕事をしないかって言って貰えたの。
今、ジミニ達の動画の翻訳入れてる。
私でいいのかな？って不安だけど。」
「・・・うん。」
「半年後、私を迎えに来てくれるって。」
「うん。」
「だけどね
「待って！待ってA。」
恐いんだ。・・・だけどって、きっとその先は
「私ね。もっと自信がつくまでここで頑張ろうと思ってる。
ただの学生の私じゃまだ力不足だし、もっともっと
成長してジミニ達の役に立ちたいんだ。」
ほら。
声を聞いただけで分かるよ、力強く言い切ったその言葉には
今はまだ帰らないって確固とした意思を感じるから。
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作者名：Hanako | 作成日時：2023年6月27日 19時
