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「やー！狭いよオンニ！」
「いいのいいの。」
ホームステイ先のスティーブさんに外泊許可をもらって
オンニの宿泊先のホテルに一緒に泊まる事になった。
２つあるベッド、だけどオンニは私のベッドに潜り込んで。
自分のベッドにはたくさんの服(空港を出てから購入したらしい)を並べ
キャッキャッと楽しそうなオンニはまるで少女のよう。
「忘れるとこだった！これ。」
「え？・・・パンPD？」
オンニから見せられたスマホの動画。
"あんにょーんAちゃん！やー僕の天使ちゃん"
"やっぱりね、僕達には君が必要なんだよ"
"今回の事、僕も反省してます。守れなくて申し訳なかった"
"さっそくお仕事です"
そこで終わった。
ほんの15秒のメッセージ。
「ふふっ、ちょっと太ったんじゃ？PD。」
「会食が増えたからかしら。」
「それよりお仕事って何のこと？」
「これよ。」
次にオンニに見せて貰ったのはバンタンの動画。
わちゃわちゃしたバラエティー豊かなもの、
ダンスの練習風景、日本かな？イベントでの移動中のもの。
「翻訳、頼めるかしら。奴ららしい言葉で。」
「・・・え？いいんですか？私で。」
不安混じりにオンニを見れば
優しく笑って頭を撫でてくれて
「Aがいいの。愛情たっぷりに頼むよ。」
嬉しくて嬉しくて、ぎゅっと抱きついて。
「頑張る！もう今からやっていい？早くやりたい！」
「こら、今は私との時間よ。」
ベッドから飛び起きて課題用に持ち歩いているノートパソコンを開く。
しょうがないと呟いたオンニが動画を送ってくれて
さっそく作業開始。
アイコンを考えて文字の色も変えて
うーん、ジミンはヒヨコだ！黄色の文字だ！
なんて楽しくて仕方ない。
ナムジュンさんの口調は敬語まじりだし
ジンさんの笑い声はヒャッヒャッヒャッ、と。
日本語にしたら日本人のファンも増えるよね。
その為なら寝る時間なんてなくていい！
気付けば窓を見つめてワインを嗜むオンニ。
時間を忘れて作業をしていれば
気付いた時にはオンニはベッドから落ちて夢の中。
そっとブランケットを掛けてあげて
私はまた彼らの世界に入っていく。
．
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作者名：Hanako | 作成日時：2023年6月27日 19時
