年上のお姉さん【キングダム】 (ページ29)

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サラSide

私はようやく目覚めた

『、、、あれ、そういえば私、、、はっ、、膠ねえ！！！』

体を急いで起こすとズキっと痛みが走る

昨夜受けた傷が深いようだ

天幕の外へ飛び出した

『誰か！！』

兵士の一人が駆けつけた

「サラ将軍！お目覚めになりましたか！」

『膠ねえは！？それに今何時！？早く！教えて！！』

明らかに気が動転していた

「今は開戦からおよそ５時間が経過いたしました。その、、、膠将軍は、、、」

「膠ねえは？無事なのよね？あの敵をやっつけたのよね？』

サラはまくし立てて言った

対峙したからこそ分かる

あのホウケンの強さを、膠が無傷で済むはずないと、

頭ではわかっていたが、それとは裏腹に

その不安を払拭したいがために

口では膠が無事であることを言った

「、、、落ち着いて下さい。、、、

膠将軍は、、、

殉職されました」

なに、、、、なんて、、、

私の頭の中で彼の言葉が反芻された

頭が真っ白になった

やっと言葉の意味を理解した途端

昨夜受けた一撃よりも深く重く

私の心を刺した

『うあああああああああああああああああ』

あいつを許さない

ホウケンへの憎悪が溢れた

その後すぐ

怒りの矛先は自分に向いた

私のせいで

私をかばったせいで

膠ねえは死んだ

しかも結婚前にだ

目の前で結婚する約束を聞いてたのに

私は二人の幸せを奪った

私が弱いせいで

そのくせに敵の将軍に恋までして

最低だ

私は自己嫌悪に陥った

私を拾ってくれた膠ねえ

なのに私は彼女の幸せを奪った

私は幸せになる資格がない

私は泣いたのか叫んだのかわからなかった

胃液まで吐いた

「サラ将軍！！」

兵士が駆け寄る

真実を伝えて申し訳なさそうな顔をしていた

もうこんな戦終わらそう

私の目は生気を完全に失った

兵士の声を振り切って

剣を取り、馬に乗った

本拠地の中心に行き

『王騎将軍、、、』

王騎将軍の元に駆けつけた