事故トリ少女が紡ぎゆく糸【暗殺教室】 (ページ32)

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160　説得の経緯ページ32

行こうとも思った。

けど、

｢来るか?｣

『いい』

止めておいた。

｢俺等んとこでこいつの面倒見させろや｣

私は素直に尊敬する。

｢それで死んだらそこまでだろ｣

ここまで堂々としてるあんたを。

未だに信じらんないもん…、

…まさかのノープランだったなんて。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿

｢行かなくて良かったの?Aちゃん｣

『うん』

優月に聞かれ即答する。

『今の"彼"を…イトナを変えられるのは寺坂達(あいつら)だけ。

そう思ってるから。

…それに、助けて貰っちゃったしね、昼には』

｢あぁ…｣

優月知ってたんだ。

あの時あいつに言われた言葉で、消えてた一部が変わって戻った。

ハッとさせられて、ゆっくり世界がひっくり返って。

一番こっちが見抜いてた、

そう思ってたヤツに不意をつかれて。

…5人の方を見る。

｢考えてねーのかよ何にも!!｣

｢うるせー!!4人もいりゃ何か考えあんだろーが!!｣

｢ホンッット無計画だなテメーは!!｣

…解っちゃいたけど力が抜ける!!

初読の時何かあんのかと思ったからなぁー…。

｢本当に大丈夫なの?｣

『…うん』

…大丈夫だから、優月。

私は疑っていなかった。

今日はもう、見てればいいと。

助かる未来なのだから、

落ち着ける未来なのだから。

私がそうしたいのだから、傍観してればいいじゃないかと。

＿＿＿＿＿＿

『松来軒の食べログ評価3.0だって』

｢5の半分の2.5以上…って事は高いのか?｣

『いや、標準が3.0らしくて。
…というか、この場合投稿者の数が少なくて数字に出てないってパターンだね』

店の前で杉野に簡単な解説をする。

｢店の前でする話か?それ｣

『まぁ千葉君、本人達今店内だし』

…まあ、選挙ポスターの3.5超えは遠そうだね。

出てきたイトナは、考えたような顔だった。

…でもここ、ゆくゆくは週2ペースでたかるんだよなぁ…。

｢…本当に大丈夫なの、Aちゃん?｣

『うん…』

心の僅かな衝動を抑える。

大丈夫だから、優月。

…黙って、見てれば。