事故トリ少女が紡ぎゆく糸【暗殺教室】 (ページ3)

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133　内緒の話ページ3

『怪談ムード満天だね』

ｷﾞｬｱｱｱｱ

｢まーあのタコ通すのには道幅狭くて断念したんだけどよ｣

ﾄﾞｼｭﾄﾞｼｭﾄﾞｼｭ

｢確かに寺坂の言うとおり、普通の道でも興奮しっぱなしで大変だったなアレは｣

ﾋｭﾋｭﾋｭﾋｭﾋｭ

『ここを通ったらどうなってただろーね』

｢その予想ならリアルなサンプルがあるわ｣

『…あー…』

音の正体は言うまでもなく、オカルトに弱いお化け役。

さっきから煩いんですけど!!

でももう皆耳が慣れて、扱いはほぼほぼBGM。

『…さてと』

私達4人は足を止める。

そこには格段に狭い道が。さすが裏ルート。

｢ンじゃ俺、綿原、狭間、村松の順に並んで行くか｣

『何で私が2番手なの』

｢ンな物理由なんてねェよ｣

『はい!?』

｢まぁAは未体験だからその位置が良いかもしれないわね｣

『あ、うん…』

頭脳的な狭間さんに言われたんじゃあ仕方ない。

結局その隊列で行く事になった。

ふと思う。

…何この奇妙な状況は!?

＿＿＿＿＿＿

道は暗く、懐中電灯の光が頼り。

緩やかなカーブを曲がり後ろ2人がやや遠ざかった頃、

『…寺坂』

ちょっと気になった事を聞いてみた。

『昨日のホテル潜入でさ、アンタはいつぐらいに気付いてた訳?自分のウイルス感染に』

｢……｣

寺坂は少し考え込んだ後、

｢カルマが闘った後ぐれェだな。あんま細かいとこまで覚えて無いけどよ｣

中々まともな回答をしてくれた。

｢いきなり何でンな事聞くんだよ｣

『…いやー…よくあの状態で荷物持ちされながら来てたなと。あのスタンガン込みで』

この言葉は本音。

｢テメーに関係ねェだろが｣

『金入手の目撃者なのに?』

｢…いい加減その話は止めてくれ｣

…まぁね。

でも言っておきたい事がある。

『…あの経験、役に立つ』

｢?｣

忘れもしない、2学期に起こるあの出来事。

｢どーいう事だよ｣

『あっ、えーっと…((ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯ

私が答えに戸惑った時、

｢2人共少し速いんじゃねーか｣

運良く後ろ2人がついてきた。

その後は何事も無いまま洞窟を抜けた(というより2人へのバレ防止で話せなかった)けど、

本当はこう言いたかった。

＿＿＿＿＿1ヶ月後、

絶対にそれは活かせられる＿＿＿

と。

そう思いながら洞窟を抜けたのは内緒。

そしてその数分後、

｢要するに…怖がらせて吊り橋効果でカップル成立を狙ってたと｣

漫画のシーンに入ったのだった。