事故トリ少女が紡ぎゆく糸【暗殺教室】 (ページ15)

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144　取り組めFR!! ページ15

とある体育の時間。

｢二学期から始まる応用暗殺訓練｣

ん?

もしかして…

｢火薬に続くもう一つの柱が、フリーランニングだ｣

…ついに来た━━━━━━!!

｢例えば、今からあの一本松まで行くとしよう｣

絶叫で満ち溢れる頭の中。

｢三村君。大まかでいい。どのように行って何分かかる?｣

ついに私も習得出来る日が!

三村の声が頭に全く入ってこない。ごめんよ。

｢…1分で行けりゃ上出来ですかね｣

…普通の人間ならね。

烏間先生がほくそ笑む意味がよく解る。

｢これは｣

ｻﾞｯ

｢一学期でやったアスレチックや崖登り(クライミング)の応用だ｣

体育教師をじっと見る。

｢フリーランニングで養われるのは、
自分の身体能力を把握する力、
受け身の技術、
目の前の足場の距離や危険度を正確に計る力｣

そう。

これが出来れば＿＿＿

｢どんな場所でも、暗殺が可能なフィールドになる｣

次の瞬間。

ｻﾞﾝｯ

ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞｯ

ｸﾞﾝｯ

ﾄﾞﾄﾞ

ｶﾞｼｨｯ

｢タイムは?｣

｢じ…十秒です｣

開いた口が塞がらない。

動きで見た衝撃は、

比べようのないぐらい格別だった。

｢道無き道で行動する体術。
熟練して極めれば…ビルからビルへ忍者のように踏破する事も可能になる｣

テンションが上がる中、

｢初心者のうちに高等技術に手を出せば…死にかねない危険なものだ｣

強くひそかに決心した。

｢この裏山なら地面も柔らかくトレーニングに向いている｣

近い日に、

｢危険な場所や裏山意外で試したり、俺の教えた以上の技術を使う事は厳禁とする｣

絶対実践で使ってやると。

｢いいな!!｣

『｢｢｢｢｢はーい｣｣｣｣｣』

＿＿＿＿＿＿この技術、いち早くマスターしてやるんだから!!

｢ではまず基本の受け身から…｣

＿＿＿＿＿＿が。

｢受け身といえどももう少し俊敏に。この技術は機動力がものを言う｣

『…はーい…』

そうだった。

私、機動力ゼロだった。

…出来るようにならなきゃいけないのに…!!

自分のスペックを心から呪いたくなった。

＿＿＿＿＿＿＿

それから数日後。

｢今日不破さん休みかな｣

｢もしかしてジャンプ探してるんじゃない?今日月曜日だし｣

渚と茅野ちゃんの会話を聞いて確信する。

｢どこもジャンプ売り切れてて探しちゃった…｣

ｶｼｬﾝ

｢!?｣

｢遅刻ですねぇ。逮捕する｣

＿＿＿＿＿事件ラッシュ、開始。