143 黒い刃は緑の"彼女" ページ14
当日。
ズズ…
パイプを抜き、
ボフッ
空気を吹き込み、
ガパァッ
型枠を浮かせて外し…と、
全て漫画通りにことが進む。
特に楽しかったのは、
「カラメルソースは均等に広げてねー!」
『「「はーい/おーう」」』
カラメルソースを塗る作業。
漫画で割愛されたのが惜しいぐらい。
そして表面をバーナーであぶり、
ついに______
____『「「「「できたぁ━━━━━っ!!」」」」』
ぷるるん。
巨大プリンの完成ーっ!
ひとつひとつの光沢が宝石みたい!
皆が口々に声をあげる中、様々な角度からカメラのシャッターを切りまくった。
_______
「こ…これ全部先生が食べていいんですか?」
凄い表情!先生凄い表情!!
「廃棄卵を救いたかっただけだから」
「もったいないから全部食べてね〜」
「もちろん!!ああ夢がかなった!」
急いで教室に移動する。
ババババババババババババ
「…すげー勢いで食ってくな」
「底まで辿りつくのも時間の問題だ」
うわー…恐ろしや。
教室の端では爆弾部隊がスタンバイ。
…あれ?
今先生の姿が「ダメだ━━━━━っ!!」
わっちょっと茅野ちゃん!!
「愛情込めて作ったプリンを爆破なんてダメだ━━!!」
「ちょ、落ち着け茅野!!」
『誰か、誰か取り押さえて!!』
「プリンに感情移入してんじゃねー茅野!!フッ飛ばすために作ったプリンだろが!!」
「いやだ!!」
『んな事言わないでよ!!』
「ず━━━━っとこのまま!!校庭にモニュメントとして飾るんだい!!」
『「「「「腐るわ!!」」」」』
ああっもうそこまで騒がなくても…「ふぅ。ちょっと休憩」
「「「「えっ…」」」」
先生仕事早すぎる…!
「異物混入を嗅ぎ取ったのでねぇ。土を食べて地中に潜って外してきました」
というか体の構造上、食べなきゃいけないもんね殺せんせー。
「そしてプリンは皆で食べるものですよ。きれいな部分をより分けておきました」
目を向けると、そこには取り分けられたあのプリン。
食べた瞬間口いっぱいに広がる、卵の風味とフルーツの香り。
「ふふ。本当の刃は親しい友達にも見せないものよ」
…あっ。
「また殺るよ。ぷるんぷるんの刃だったら他にも色々持ってるから」
"ぷるんぷるんの刃"
冬の出来事を、ひっそり思い起こしたのは秘密。
イチゴの味が、ちょっと酸っぱかったような気がした。
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ソウルビート(プロフ) - 麻希リョウさん» 有難う有難う!!Aに一票、っと…。メモしときます(*’▽’) (2016年3月2日 21時) (レス) id: 8df022a000 (このIDを非表示/違反報告)
麻希リョウ(プロフ) - 大丈夫だよ、ちゃんと祝うから。血液はAがいいな (2016年3月2日 21時) (レス) id: cdf4b9cfe9 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルビート(プロフ) - 麻希リョウさん» ありがとー! リョウちゃんの合格を心から願っております! (2016年2月29日 20時) (レス) id: 8df022a000 (このIDを非表示/違反報告)
麻希リョウ(プロフ) - ソウルちゃん、おめでとう!オレも後もう少し… (2016年2月29日 20時) (レス) id: cdf4b9cfe9 (このIDを非表示/違反報告)
ソウルビート(プロフ) - 鈴音さん» どーもー! (2016年2月29日 19時) (レス) id: 8df022a000 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ソウルビート | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/beat4101
作成日時:2015年10月11日 18時