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津和野君＿＿つわはす君と友達に成ってから、少し後。
具体的には、高校生活も終盤ぐらいの頃。
その日も二人で適当にゲームしたりゲームしたりゲームしたり……ゲームばかりやってるね。
まあゲームをしていた。
綺麗になった僕の家で。
両親がここで死んだなんて、誰が想像するんだろう＿＿暗い話はよそう。
ゲームに飽きる事は無いが、高校生の財力では流石に買えるゲームも限られてくるので、「これ前もやったよね」みたいな事が何度もあり。
どうしようかと頭を悩ませていた時、僕に一つの案が浮かんだ。
「何か近所にカフェが出来たらしいんだけど、つわはす君、行かない？」
言うと、結構乗り気でつわはす君は応じてくれた。
はっきり言って、楽しければ良いのだ。
そんなこんなで、僕達は二人でカフェ「sepia」へとやってきたのだった。
_
ドアを開けるとからんころんと良い音がした。
「いらっしゃいませ」
低くて良く通る声がした。
青い髪の、柔らかいけれど陰のある笑顔の男性。あれが店長さんかな？
店内は清潔感が溢れていた。
適当に席を取り、座る。
それにしても店長さん、何か、何というか、うーん……見覚えがある、ような……。
「店長さん異能者だ」
ギリギリ周りに聞こえないぐらいのボリュームで、つわはす君が呟いた。
僕達の視線に気が付いたのか、店長さんは此方をちらっと見て驚いたように目を丸くした。
そしてそうっと僕達に近寄って来る。
「……氷岡日向君？」
店長さんが僕の顔を見て小さく言った。
はい、と返すと、店長さんの顔が綻んだ。
「そうか、君が……。白銀さんから話は聞いてた。ついでに写真とかも見せてもらった」
「あの人突然僕の写真撮ったと思ったらそれでしたか」
つわはす君は何が何だかと言った風に首を捻る。
全てを知る事は出来ても全てを理解する事は不可能なのかもしれない。
「ああ、初めまして、だよね。日向君も、会った事なんて殆ど無い訳だし。……俺はここのオーナー、蒼井千尋(ｱｵｲ ﾁﾋﾛ)。セピアと呼んでくれると嬉しいよ。日向君の、一応親族だ」
続く (更新停止中)
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作者名：ローレン | 作成日時：2016年3月4日 22時
