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Real ページ47

nk「先輩…?」


『ん、おかえり』


nk「何見てました?」


『んー…ラフ裏』


nk「……不安ですか?」


『そう、なのかなぁ
…まぁそう思うならそうなのかもね』



うちよりも、うちのこと理解してるでしょ?

画面から視線を外し、目の前の後輩に向ければ、顔を歪める。


うん、また失言したらしい。

難しいな。



『…今どう見えてる?』


nk「ラフ裏の時のように、みんなと顔を合わせられるのかを不安に思ってるように見えます」


『そっかぁ…じゃあ今うちは不安なのか…』



スマホの電源を落とし、ドライヤーを手に取る。

そして風呂上がりの後輩を前に座らせる。


男性にしては少し長めの髪が舞い上がる。



nk「ここ1週間どうでした?」


『大丈夫だったよ
ずっと荷解きしてただけだしね〜』


nk「今日の配信は?」


『うん、割と大丈夫だった
明日…今日のことを考えるとちょっと心拍数上がるけど』


nk「不安ですね それとも怖いですか?」


『んー、多分不安なんじゃないかな?
何かに縋りたくはならないから』



カチリ、と乾いた音と共に風が止む。

くるりとこちらを振り向き、手を取られる。



nk「大丈夫ですよ」


『…うん、ありがとね』



そう言って笑顔を浮かべる。

が、目の前の後輩は不満げな顔で頬に手を伸ばす。



nk「強ばってます」


『あー、マジかぁ…』



アレキシサイミアと人間不信の悪化は、どうやら相当なもののようで。

思わずため息をつけば、口を塞がれる。



nk「ただでさえ少ない幸運が逃げますよ」


『なんてことを言うんだ』



目が合って、同時に吹き出し、ひとしきり2人で笑う。



nk「寝ますか」


『そうだねぇ おやすみ』


nk「おやすみなさい」



最後に笑いで終わらせてくれる。

そんな有能すぎる後輩くんを、うちは学生の頃からずっと縛り続けている。


リビングの扉が閉まるのを確認すると、ソファーに寝転がる。



『いつまで、縛り続ける気なの…?』



再度出たため息は、静かな暗闇に溶けていった。

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鈴香(プロフ) - 抹茶の猫さん» わーいありがとうございます〜!ntj誰にしましょうね…無理せず自分のペースで頑張ります〜!!!!! (5月26日 6時) (レス) id: b593b59f36 (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - たむさん» お〜了解です!すっごい個人的ですがなんでzmさんリクエストしたのか超気になるw承りました〜!応援もありがとうございます*_ _) (5月26日 6時) (レス) id: b593b59f36 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶の猫(プロフ) - いつも見てます!更新ありがとうございます!凸待ちはntj組やuneiの数名出せたら出してほしいです…これからも無理せずに投稿してくださいね(作者様とラフちゃんへ) (5月26日 5時) (レス) @page46 id: bad4e5536f (このIDを非表示/違反報告)
たむ(プロフ) - 更新ありがとうございます助かります!できればzm knさんたちとrd さん+運営の誰かだして欲しいです....!!!(欲張り)応援しております!!!!!! (5月25日 23時) (レス) @page46 id: eba900a9f0 (このIDを非表示/違反報告)
鈴香(プロフ) - カノンさん» ですです!ラフちゃんにとってネケメは唯一無二のことを共有してるので…良かった伝わってた!コメントありがとうございます( . .)" (2023年3月27日 2時) (レス) id: b593b59f36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鈴香 | 作成日時:2023年3月23日 0時

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