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エミ「じゃあ、私が本を好きな理由をお話ししましょうか。大して面白みもないかもですが…。」
『そのお話、とても気になります。是非、話してくださいな。』
私がそう促すと、では、と目を伏せた。
…ほんの少しだけ、静寂が訪れる。
しかし、それは本当に少しで、直ぐにエーミールさんの声がその静寂を打ち破った。
エミ「…私は、昔、独りだったんです。人と話すのが少し苦手でして…。ずっと本を読んでました。でも、高校時代…でしたかね?人生が変わったんです。私はその時、よくその辺りで一番大きな図書館へ足を運んでいたんです。いつもひっそりと本を読んでいたんですけど…その日は話しかけられたんです。…なんて話しかけられたと思います?」
顔を上げ、そう問いかける。
なんて…。
『本が好きなんですか?とかですかね。』
エミ「うーん、少し違いますね。正解は…ですね。」
エーミールさんは目を細め、懐かしむように言った。
エミ「〈戦争について細かく書いてある本は、いったいどこにあるんだ!?〉です。」
脱力した。エーミールさんについて問いかけたわけではないのか…と。
でも、なんだか、そう語るエーミールさんが楽しそうで、そんなこと、どうでもよくなった。
エミ「それを境に、よく話しかけられましてね。その人と関わるうちに、友人が増えました。今の通り、人と話せるようになりましたしね。」
…その人は、エーミールさんが独りでいたことを、知っていたのだろうか。人を救う…それはそういう才能がなければ、出来ない。…凄い人だな。
エミ「だから私は、本が好きです。その人と巡り会わせてくれた、本が。…本は私と人を繋げてくれる。」
私にそう、エーミールさんは微笑みかける。
エミ「今でもよく、会っていますよ。その人は私の知識をかってくれ、私はその人の手伝いをしています。…その人の夢の、手伝いです。」
『夢…。その人の夢って、なんですか?』
何故か、気になった。聞かなければならないと思った。その夢を。でも、私にその機会は与えられなかった。
エミ「ごめんなさい。話せません…。時が来たら、お教えできると思います。」
『…そうですよね。無理を言ってすいません。』
人の、それも大切な人の夢なんて、勝手に話せるものではない。
私は自分の言動、そして思考を深く反省した。
エミ「さあ、次はAさんです!お話ししてくださいますか?」
エーミールさんは、にこにこと笑って、私にそう促してきた。
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こすもす姫 - 志麻セン寄りのcrewさん» 一気にお読みになられたのですか!?スゴいですね!面白いだなんて…ありがとうございます!!続編…少々お待ちを。 (2019年6月8日 11時) (
レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - とっても面白いので一気に読んでしまいました！続編心から待ってます！(？)更新頑張ってください！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - ぐとさん» お優しいお言葉!!!嬉しいですありがとうございます。無理しない程度、ですね!了解です!お心遣い感謝いたします!代わりといっては何ですが、コメント返しは24時間経つ前に確実にいたしますので…! (2019年5月31日 20時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
ぐと(プロフ) - 大丈夫ですよ！此方は見させてもらっている身ですし、何より気侭にやって行って欲しいなと思っていたので！無理は禁物！です！ (2019年5月31日 12時) (レス) id: 8d62b8c277 (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - 珈琲まめさん» ﾜｱｱｱｲ!!!!何時もありがとうございます!!!!赤いマフラーの彼、ですか…。んふふ、なんと言ったんでしょうね?ふふふふふ…。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
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