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ズキン、と掴まれたところが痛み、声は出さなかったものの、手を払いのけてしまった。
『あ…。』
私の手を掴んでいたヘルメットの男性は、呆気にとられている様子だった。
…人に、迷惑をかけた。それも、親しくない他人に。
それを理解した瞬間、勝手に口が開く。
『ご、ごめんなさい!そんなつもり、なくて。』
ダメだ、ダメだダメだ。人に迷惑をかけるなんて、一番やってはいけないことだ。汚い私が、唯一回避出来ることなのに。
必死に謝ろうとするが、言葉が詰まってしまいそれ以上何も言えなかった。
ヘルメットの男性は不思議そうに私を見つめる。
『し、失礼します。』
耐えきれない。
クルッと回って、また逃げようとすると、動き方が悪かったのか、足に痛みが走った。
『痛っ…!』
思わず顔を歪める。
その時、また手が掴まれた。
先程とは違い、優しく包み込むように。ほんの少し腕を動かせばほどけてしまいそうだ。
驚き、振り向くとやはりヘルメットの男性が、何故か顔を歪めていた。
ゆっくりと近付き、囁かれる。
???「先輩に怪我させたあのクソ先輩は後で殺しとくんで。だから…お願いなんで無理しないでもらえません?」
そう言って、手を解いて離れた。
???「先輩、俺らと一緒に昼飯食いません?」
笑顔で問いかけられ、戸惑う。
『食堂…ですか?なら、ごめんなさい。私…そんなにお金無いので。』
?「え、ここって、そこそこ給料ええで?金に困るなんてこと、ないと思うけどなぁ。」
そんなこと、もちろん承知している。というか、それが理由で私はここにいるんだ。
『私、あんまり贅沢したくなくて。違うことにお金使ってるんです。なので…、』
本当にごめんなさい。
その言葉が大きな声に遮られた。
?「なら簡単やんけ!俺が払ってやるわ!俺の奢り!」
…それは、流石に。
『奢りって…。やっぱりそんな迷惑、かけられません。』
?「はあ?俺がええって言うとるんやから、別にええよ。…奢らせてくれん方が、迷惑やわ。」
迷惑。
それが心に深く突き刺さる。
人に迷惑はかけたら、いけない。でも、この人にとっては、遠慮が迷惑なのか…?
悩んだ末、私は金髪の男性に頭を下げた。
『…ありがとうございます。助かります。』
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こすもす姫 - 志麻セン寄りのcrewさん» 一気にお読みになられたのですか!?スゴいですね!面白いだなんて…ありがとうございます!!続編…少々お待ちを。 (2019年6月8日 11時) (
レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - とっても面白いので一気に読んでしまいました！続編心から待ってます！(？)更新頑張ってください！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - ぐとさん» お優しいお言葉!!!嬉しいですありがとうございます。無理しない程度、ですね!了解です!お心遣い感謝いたします!代わりといっては何ですが、コメント返しは24時間経つ前に確実にいたしますので…! (2019年5月31日 20時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
ぐと(プロフ) - 大丈夫ですよ！此方は見させてもらっている身ですし、何より気侭にやって行って欲しいなと思っていたので！無理は禁物！です！ (2019年5月31日 12時) (レス) id: 8d62b8c277 (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - 珈琲まめさん» ﾜｱｱｱｲ!!!!何時もありがとうございます!!!!赤いマフラーの彼、ですか…。んふふ、なんと言ったんでしょうね?ふふふふふ…。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
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