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…確かに私は、私の命を守るために、私自身を盾にして、言葉と思考という剣で対抗した。でも…。
兄「でも、武器は自分の強さと弱さを知ってないと作れない。」
つまり…。
兄「自分の弱さ、分かっとるんやろ?弱点の方がしっくりくる気がするけど。」
兄さんがこう言うということは、私の事情を全て知っているんだ。私に、人質にできる人物がいることを。
『…あの人は、あの人だって、グルッペンの顔見知り。だから、殺すなんてこと…!』
兄「誰も直接的なんて言ってないで、A。間接的に殺せるってこと、Aなら分かるやろ?」
言葉に詰まる。間接的…グルッペンがそこまでするつもりは無いとしても、今より状況が悪化する可能性は十分にある。…あれ?でもこれって…。
『私を盗む前提じゃないと出来ないことなんじゃ…?』
兄「ああ、そやで?グルッペンが言っとったことが分かったんや。だから、さっきまではあんまり乗り気やなかったけど、むしろ楽しみになってきた。一週間後…と言っても、グルッペンが宣言したのも、予告状を送ったのもまだギリギリ昨日だから、実際六日後やけど。楽しみにしててな。」
…やらかした。考えが変わった理由は分からないが、敵対意識を持っていてくれた方が都合が良かった。盗むことを諦めさせることは出来ないにしても、逃げさせてくれる可能性があったから。
でも、これじゃあ、逃げさせてもくれないだろう。
思わず、また溜め息をつくと、首に何かが押し当てられた。
視線を動かすと、しゃがんで傷口に布を当ててくれているゾムさんが。
『えっと、ありがとうございます?』
ゾム「A、大丈夫か?ごめんな、痛かったやろ?もうやらんから。許してぇな。」
上目遣いになって、そう声をかけてくる。
別にゾムさんは悪くない。でも、何でこんなに態度が変わっているんだ。そして、こちらの言葉をほとんど無視されている気がする。
『あー、大丈夫です。…あ、私を盗むのを諦めてくれたら許します。』
ゾム「なら、許さんくてええわ。」
先程のゾムさんのように、舌打ちをしたくなる。
変わり身が早い。折角良いことを思い付いたと思ったのに…。
すると次の瞬間、ゾムさんが抱きついてきた。
ゾム「許さんくてええよ。…でも、俺も許されるために、色々するから。」
予期せぬことに、思考が停止する。
その様子を見ていた兄さんが苦笑しながら、口を開いた。
兄「そのへんにしとき、ゾム。そろそろおもろいことが始まるから。」
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こすもす姫 - 志麻セン寄りのcrewさん» 一気にお読みになられたのですか!?スゴいですね!面白いだなんて…ありがとうございます!!続編…少々お待ちを。 (2019年6月8日 11時) (
レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - とっても面白いので一気に読んでしまいました！続編心から待ってます！(？)更新頑張ってください！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - ぐとさん» お優しいお言葉!!!嬉しいですありがとうございます。無理しない程度、ですね!了解です!お心遣い感謝いたします!代わりといっては何ですが、コメント返しは24時間経つ前に確実にいたしますので…! (2019年5月31日 20時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
ぐと(プロフ) - 大丈夫ですよ！此方は見させてもらっている身ですし、何より気侭にやって行って欲しいなと思っていたので！無理は禁物！です！ (2019年5月31日 12時) (レス) id: 8d62b8c277 (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - 珈琲まめさん» ﾜｱｱｱｲ!!!!何時もありがとうございます!!!!赤いマフラーの彼、ですか…。んふふ、なんと言ったんでしょうね?ふふふふふ…。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
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