14 ページ14
窓に鍵をかけ、カーテンを閉める。
すると、外からの光が遮断され、部屋を照らす光源がテレビだけとなった。
少し冷えてしまった部屋で、考える。
一週間。
その言葉に異様なほど、引っかかった。
まず…グルッペンの性格から、か?
グルッペンは欲しいと思ったものは直ぐに手に入れるほど、強欲だった。
そんな彼が、一週間も待つのか?
待たなければならない理由があるとすれば…。〈一週間〉という期間自体に意味があるのか、それほどの準備期間がいるのか…。
…ダメだな。やっぱり他人の思考を予想したところで、正解かどうか、なんて分かるわけがない。
ならば他だ。私がこれほどまでに引っかかった…理由。
その時、聞き慣れた着信音が、なった。
テーブルに置いたスマホの画面を見ると〈キヨ〉と表示されている。
今はゆっくりと考えていたいのに…。
しかし、テレビを見る限り、まだ警察署は落ち着いたとは言えない。そんな状況下で送った着信を無下にするわけにもいかず、私は考え事をしながらなんとか会話をすることにし、スマホを取った。
『もしもし。』
私はもう一度、ゆっくりと思考を戻していく。
キヨ《…うぃーす。Aか?》
私が引っかかった理由…それは、何か〈一週間〉に聞き覚えがあるからだ。
『私以外誰がいる。』
聞き覚え、なのかも分からない。
キヨ《…まあ、そりゃそうだな。て、いうかお前、まーた既読スルーしただろ。》
もしかしたら、私が言ったのかもしれない。
『いつも通りだろう。で、こんな時間に何の用だ。』
どっちであれ、何か特別な時に使われた言葉だった気が…。
キヨ《黒だな。》
『…え?』
耳に入ってきた言葉に、思わず反応する。
黒…?何のことだ?
キヨ《A。お前、明日警察署来い。あ、やっぱ家で待ってろ。迎えやっから。じゃあな。》
そう、一方的に切られた。
『一体…何だったんだろう?』
私がぽつりと呟いた言葉は、テレビの音にかき消された。
―――――――――――――――
評価200超え&お気に入り1000人超えありがとうございます!!(あ、日付書いとこ 3/25)
もう、ホント嬉しいです。ていうか、アンケートってスゴいんですね←
あ、あと更新速度が失速する恐れがあるので、今のうちにたっぷり読んでおいてくださいね。
これからも応援してくださると嬉しいです!宜しくお願いします!
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1080人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こすもす姫 - 志麻セン寄りのcrewさん» 一気にお読みになられたのですか!?スゴいですね!面白いだなんて…ありがとうございます!!続編…少々お待ちを。 (2019年6月8日 11時) (
レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - とっても面白いので一気に読んでしまいました！続編心から待ってます！(？)更新頑張ってください！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - ぐとさん» お優しいお言葉!!!嬉しいですありがとうございます。無理しない程度、ですね!了解です!お心遣い感謝いたします!代わりといっては何ですが、コメント返しは24時間経つ前に確実にいたしますので…! (2019年5月31日 20時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
ぐと(プロフ) - 大丈夫ですよ！此方は見させてもらっている身ですし、何より気侭にやって行って欲しいなと思っていたので！無理は禁物！です！ (2019年5月31日 12時) (レス) id: 8d62b8c277 (このIDを非表示/違反報告)
こすもす姫 - 珈琲まめさん» ﾜｱｱｱｲ!!!!何時もありがとうございます!!!!赤いマフラーの彼、ですか…。んふふ、なんと言ったんでしょうね?ふふふふふ…。 (2019年5月9日 18時) (レス) id: 05a24f2a78 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
