#準備は完了 ページ4
こんなにもバラバラな八人がそれなりに仲良くなったのは、ある共通点があったからだ。
そう、それと言うのも「ゲーム」と「オカルト」と「非日常への憧れ」。
この三つが、たくさんの個性の中に揃っていた。
そして。
コミュ力担当特攻隊長きっくんが奔走し、現在の私達が在るのだった。
さて。
このメンバーで集まるのも、そんなに頻繁な事ではない。
だから、「何か」をやるんだろう。
オカルト的な「何か」。
と言うわけで、少しワクワクしながら言い出しっぺのきっくんに問う。
「今日は何するの？」
「んーっとね……ふっふっふ」
ドヤ顔で溜めに溜めて皆の注目を集めた後、きっくんは言い放った。
「『こっくりさん』をやろうと思います！」
『こっくりさん』。
一種の降霊術。
鳥居と数字と平仮名が書かれた紙と、十円玉が必要。
話ぐらいは知っている。
けれど実際にやろうなんて＿＿
「良いんじゃない？」
……おい。
「おもしろそーだし！」
「やろーぜ」
「こういう降霊術とかってやった事無かったもんね」
キヨ、フジ、ヒラはやる気満々だ。
FB君もあの表情は乗り気だ。
えおえおはどっちでも良いと目が語っている。
「いやお前等馬鹿か！ 失敗したらやべえんだぞ!?」
唯一、あろま君だけは反対してくれたが。
きっくんの「あろまもやりたいんじゃないのぉ？」という一言で押し黙ってしまった。
他人には強い彼もどうやら自らの好奇心には弱いらしい。
こうなると反対しようとしているのは私だけのようだった。
まあ確かに、「危ない」とは聞いているが聞いているだけで、実際にやってどうなるかは解らない。
ならやった方が、まあ、まあまあ……。
_
キヨとフジがさっと机を用意し、その上にきっくんが一枚の紙を置いた。
鳥居と0から9のアラビア数字、平仮名五十音が既にきっくんの字で書き込まれていた。
用意周到。
そしてえおえおが十円玉を取り出す。
「十円玉出すから百円返して、きっくん」
「別に無くなる訳じゃねえから！」
「FBでも良いよ」
「良くねえよ！」
FB君が慌てて突っ込むと、えおえおは「冗談」と十円玉を置いた。
さて。
準備は完了した。
完了させてはならない準備が、完了してしまった。
ラッキーアイテム？
黒猫
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ローレン - はすにゃんさん» レス遅れて申し訳ありません！ありがとうございます！何度でも見てくださると本当に嬉しいです( 〃▽〃) (2016年11月23日 15時) (
レス) id: b6c39a0d0f (このIDを非表示/違反報告)
はすにゃん - なにこれ完成度高すぎ！？涙出るほどのお話でした！ときどき見に来ます！ (2016年9月28日 21時) (レス) id: a55a46661a (このIDを非表示/違反報告)
紫水(プロフ) - ローレンさん» え、読んで頂けてるのですか!?こちらこそびっくりです！嬉しすぎます！レスすみません、本当にありがとうございました！ (2016年7月21日 19時) (レス) id: 0c5ab9ccf7 (このIDを非表示/違反報告)
ローレン - 紫水さん» ありがとうございます！ 紫水さんの作品いつも読ませて頂いているので、紫水さんが読んで下さってると解ってびっくりしました笑 感動して頂けて幸いです！ (2016年7月21日 18時) (レス) id: 6cdcb3d4e1 (このIDを非表示/違反報告)
紫水(プロフ) - 完結おめでとうございます！最初は怖いのかなと思っていたのですが、最終章ですごく感動しました。きっくんの気持ちを考えて何度涙が出そうになったことか…。とても面白い作品でした。次回作、期待させていただきます。長々と失礼しました。 (2016年7月21日 18時) (レス) id: 0c5ab9ccf7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ローレン | 作成日時：2016年5月19日 18時
