#悪夢に逆襲 ページ21
電車はホームを出ると、トンネルを潜った。
見覚えあるような無いような、そんな景色だ。
ぼうっと、そんな事を考えていた時だった。
『次はー、活け作り。活け作りです』
……は？
活け作り？
「うあぁあぁぁぁああぁ!!」
悲鳴。
後ろの方。
恐る恐る振り向くと、
「っ！」
一番後ろに乗っていた男性に、ぼろ切れを着た小人が群がって、チェーンソーで彼の身体を切り裂いて、強烈な臭いがして、悲鳴は止まらなくて。
活け作り。
本当に、活け作りみたいになって。
辺りに内臓が飛び散って。
「＿＿っ」
叫びそうになったが、恐ろし過ぎて声が出なくなっていた。
ふらっ、と視界が揺れる。
その瞬間。
彼の身体は、血痕と内臓を残して消えていた。
＿＿嫌だ。
此処にいたら、俺も死ぬ？
こんな風に、凄惨に？
『怖い目に遭う』って、これの事？
こんな都市伝説、聞いた事があった。
そして、思い出した。
『猿夢』。
恐ろしい、夢。
『夢』。
夢なら、醒めてくれ。
お願いだから。
お願い＿＿
『次はー、えぐり出し。えぐり出しです』
何を、
「いやぁぁぁあああぁあぁぁああぁ!!」
二人の小人が、後ろの女性の目をぎざぎざスプーンみたいなのでえぐり出した。
見ちゃ駄目だ。
怖い、怖い！
無表情だった女性は、顔を歪めて悲鳴を上げる。
血と汗の臭い。
帰りたい。
帰りたい！
俺は帰らなきゃならないんだよ！
次は恐らく俺だ。
どんなアナウンスだ。
どんなアナウンスだった？
どんな？
『次はー、挽き肉。挽き肉です』
嫌だ！
小人が現れる。
持っているのは俺を挽き肉にする為の機械だろう。
駆動音が既に聞こえている。
帰らなきゃ。
帰って。
普通に暮らして。
AちゃんやFB君のお墓参りとかも行かなきゃだし。
きっくんやあろま先生とも遊ばなきゃだし。
最近異様に怯えているヒラを励ましてやらなきゃだし。
えおえお君ともお喋りしたいし。
キヨを待っててやらないとだし。
だから、俺は。
「こんな夢に＿＿付き合ってらんねぇんだよっ!!」
ラッキーアイテム？
黒猫
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ローレン - はすにゃんさん» レス遅れて申し訳ありません！ありがとうございます！何度でも見てくださると本当に嬉しいです( 〃▽〃) (2016年11月23日 15時) (
レス) id: b6c39a0d0f (このIDを非表示/違反報告)
はすにゃん - なにこれ完成度高すぎ！？涙出るほどのお話でした！ときどき見に来ます！ (2016年9月28日 21時) (レス) id: a55a46661a (このIDを非表示/違反報告)
紫水(プロフ) - ローレンさん» え、読んで頂けてるのですか!?こちらこそびっくりです！嬉しすぎます！レスすみません、本当にありがとうございました！ (2016年7月21日 19時) (レス) id: 0c5ab9ccf7 (このIDを非表示/違反報告)
ローレン - 紫水さん» ありがとうございます！ 紫水さんの作品いつも読ませて頂いているので、紫水さんが読んで下さってると解ってびっくりしました笑 感動して頂けて幸いです！ (2016年7月21日 18時) (レス) id: 6cdcb3d4e1 (このIDを非表示/違反報告)
紫水(プロフ) - 完結おめでとうございます！最初は怖いのかなと思っていたのですが、最終章ですごく感動しました。きっくんの気持ちを考えて何度涙が出そうになったことか…。とても面白い作品でした。次回作、期待させていただきます。長々と失礼しました。 (2016年7月21日 18時) (レス) id: 0c5ab9ccf7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ローレン | 作成日時：2016年5月19日 18時
