叶わない恋１９ ページ47
Aside
朝の6時という早い時間。
約束の神社の前で待っていると、しばらくしてふぁんきぃと奏がやってきた。
今日でお別れと２人とも分かっているからか、その空気は少し湿っぽい。
「いくぞ」挨拶もせずに一言呟いて階段を登ると２人は覚悟を決めたように俺の後ろを付いてきた。
階段を登りきって、お世話になる神主さんに挨拶をする。
神主さんと何か話をしている奏を眺めていると、横にいるふぁんきぃに声をかけられた。
「なあ、Aくん」
『ん？』
「ほんまに、お別れなんやな」
『そうだな。』
「これでよかったんやんなぁ？」
『死んだ奴は成仏して、また次の人生に歩むための準備を始める。それは誰でも同じだ。例外はない。』
「そっかぁ…。わかってるけど、わかってたけど。なんか寂しいなぁ」
『まあ、あいつが頑張ったら来世はお前の子供になるくらいは出来んじゃねーの』
「えー？ほんまにぃ？」
「ほんならお嫁さんはよ見つけて、全力で子作りに励まなあかんなぁ」
そういつもの調子で言ったふぁんきぃは、笑っていたけれどそれでもどこか寂しそうだった。
神主との話は終わったようで、奏は小走りでこちらへやってくる。
別れの挨拶、ってやつだろう。
「ふぁんきぃさん。本当にありがとうございました。
ふぁんきぃさんのおかげで生きてた時には体験出来なかったことが沢山できました。
ゲームセンターに行って夜遅くまで遊んだり、友達を作ったり、皆で動物園に行ったり…」
「そしてなにより、素敵な人を好きになることができました。」
そうふぁんきぃに伝えた彼女はとても綺麗で、澄んだ笑顔をしていて色々な覚悟が見てとれた。
「っ……。おん、俺の方こそありがとうな、奏ちゃん」
ふぁんきぃから離れて神主の元へ歩いていく奏。
それを止めるように名前を呼んで「またな。」と声をかければ一瞬驚いた顔をしてから「はい、また。」と返事をした。
奏を見送った帰り道。
「奏を好きになったことを後悔してるか」と聞くとすぐに否定の言葉が返ってきた。
「叶わん恋やったけど、俺は確かに幸せやったで。」
そう言ったふぁんきぃは、奏と同じくとても綺麗な笑顔だった。
°
お久しぶりです。まさかの一年ぶりの更新です。
離れてたので正直最近の実況界隈のことはわからないことが多いですけど、読み返してみたら書きたくなったので書いちゃいました。
まだ見てくれてる方がいるかは謎ですが！！
続く (更新停止中)
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藤宮、(プロフ) - あおいさん» ありがとうございます！！早めの更新ができるよう頑張りたいと思います(＾ω＾ ≡ ＾ω＾) (2016年1月2日 13時) (
レス) id: b155a1c52f (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - すごく面白いです！これからも頑張ってください(*´艸`) (2016年1月2日 10時) (レス) id: 45a6b00598 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮、(プロフ) - ROM民さん» 初めまして、コメントありがとうございます。オリジナルフラグを勘違いしていました。二次創作は付けるのではなく、外さなければならないんですね。ご指摘ありがとうございます！ (2015年11月27日 23時) (レス) id: b155a1c52f (このIDを非表示/違反報告)
ROM民(プロフ) - はじめまして。「オリジナルフラグ」が外れていませんよ。二次創作ですので、棲み分けにご協力お願いいたします。 (2015年11月27日 18時) (レス) id: 67f8438bca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤宮、 | 作成日時：2015年11月4日 3時
