【ダイヤのA】不完全な脚擬き (ページ5)

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才能を知る事実ページ5

「…あの」

彼の説明が一通り終わったあと、彼女は疑問を投げかけようとしていた

「ああ、あなたのことね」

何故知っているのか

「…碩麗A」

「！」

「は！？なんでAの名前を…」

高島の口から出た言葉は、彼女を動揺させるには丁度いい言葉だった

「昔調べていたのよ。あなたがうちの高校に来てくれたら、どれだけ実力が跳ね上がるか」

…

「そして、ここに辿り着いた。5年もかかってしまったわ」

…

「だから、沢村君も見つけられたのよ」

…無言

彼女は無言だった

無言で、高島を見ていた

「体を見るだけで、筋肉の状態がわかる才能」

「！」

「それを、うちの高校で発揮してもらいたいの」

駄目かしら？

「沢村君同様、青道高校を見学してもらいたいのだけれど、あなたがもし、別の高校に通うとなったとき、青道の選手たちの情報を流しかねない」

そこで、一般入学でうちの学校に来てほしいの

「親御さんにもこちらか」

「っざけんな！！」

彼が、叫んだ

「Aはこの才能が嫌だから、ここに来たんだ！記者に追われないように！」

「Aは世間に怯えてた！怖いって！こんな才能嫌だって！」

「…辛かったのはわかるわ。けれども、その才能を私たちのために使ってほしいの」

「そんなの物扱いじゃねえか！Aは物なんかじゃねえ！！」

彼は肩を揺らしていた

彼女を、護るために