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SC「…Aってやっぱりミンギュが苦手でしょ」
返事をしないで黙りこくってしまう。
オレはミンギュのこと好きだし、むしろ特に仲がいいメンバーの一人でもあるから。Aの気持ちはわかってあげられないんだけど。
それもAはわかっていそうで、余計本心を話せずにいる。
相手の好きな人の悪口を言われたら、気分が悪くなるかもしれない、諌められるかもしれない。
きっとそんなふうに考えている。
SC「ちゃんと話してごらん。それでAのことを嫌いになったり、責めたりしないんだから」
でもこれだけは知っていてほしい。
例え、どんなにAのダメな部分を見たって、Aを嫌いにならないんだと。
ジョンハンがこっそり教えてくれた、Aの見え隠れする本心。自分を受け入れてくれるかどうか、不安なA。
「苦手じゃない…ミンギュと一緒にいる自分が嫌なの」
SC「ポジティブすぎるから？でもミンギュはそんなに…」
「うーん…、私もよくわかんない」
あ、ごまかしたな。問い詰められるとすぐに逃げる。
SC「A、じゃあこれだけは約束。ミンギュのことを苦手なままでもいい。でも溜め込んだままだと、今度は辛くなる。だから辛くなったら、ちゃんとオッパに話して」
うーんと悩みこんで、返事をしない。
そんなに悩みことなんだろうか。適当に返事をしとけばいいのに、Aはこういうとき変に真面目で、心から思ってないことを了承しない。
だから嘘も下手なんだろうな。
なんだかもどかしくなって、ムニっと頬を摘む。
「ひゃひよ(なによ)〜」
SC「ね？」
優しく笑いかけると、Aは安心したように笑う。
ジョンハナがAを甘やかしたくなる気持ち、オレはなんとなくわかる。
悲しそうで、一緒にいるのに孤独が透けて見えるAだけど、構ってやると嬉しそうに笑う。
かわいくて頼りない。そんな姿を見せるから、構って守ってやりたくなる。だから、みんなもジョンハンのことを呆れながら、なにも言わない。
「ひゃーい」
JH「あ！スンチョラ！なにやってんの」
ちょうど昼寝から目を覚ましたジョンハンが、オレたちに気がついた。
SC「なにもやってないって！」
JH「Aのほっぺ、赤くなってるじゃん」
JH「スンチョリのこと、叩いていいよ」
クスクス笑うA。面倒なやつに捕まったけど、暗かった顔が笑顔になってよかった。
Aは笑ってるほうがいいから。
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作者名：ジェンガ x他1人 | 作成日時：2020年7月18日 12時
