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JH「頭痛薬?」
VN「うん。ヌナが買ってきてほしいっていうから」
ほらと見せられた薬箱。英語で記載されているから見せられても、何が書いてあるかわからないんだけど。
ボノニにメッセージを送ってから数分後にメッセージが返ってきた。外に買い物に行っているけど、すぐに戻る予定だから待っていてという返事をもらった。
ボノニの部屋で待っていると、袋に入れずそのまま持って帰ってきた薬箱を見せられる。
もしかしてと、一つ、Aの機嫌が悪い理由が思いつく。
もしかしてというよりも、おそらくそうだ。
間違いないはず。
JH「ボノニ、今日A、朝ごはん食べてた?」
VN「いや…食べてないと思う…、ヌナを寝かせてあげようと思って、今日はジョシュアヒョンの部屋に行って食べたからちゃんと見てないんだけど」
JH「昨日の夜なにか言ってなかった?」
VN「特には覚えてないけど…でも帰ってからすぐ寝てたよ」
JH「…そういうことかぁ…。わかった。この頭痛薬、オレがAに渡すよ。他に渡したいものあるし」
VN「あ、そう?」
ボノニから薬箱を受け取る。オレが何をするつもりなのか、詮索をしようとしないボノニをありがたく思う。
JH「ボノニ、このあとどこか行く?」
VN「あー…部屋で曲作りしようと思ってたけど、ヌナいるから機材を他の部屋に移してあるんだよ」
JH「わかった。じゃあ」
VN「うん、よろしくね」
ボノニは部屋を開けて、すぐにそのままジョシュアの部屋へと向かう。ジョシュアが部屋を貸してくれているようだ。
朝の不機嫌なAの顔が思い浮かぶ。
優しくてかわいくて、でもそんな付随的なものなんかなくたって、愛おしいと思える存在。底抜けの明るさから垣間見れるその弱さを知ってしまったら、離れることなんてできない。
また突っぱねられたら、心臓がもたない。
愛情を注ぎ過ぎると、それが拒否されたときの反動が大きく、深い傷となる。
でもそんな傷を負ってもなお、Aに執着するのは、愛なんだろうか。
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作者名:ジェンガ x他1人 | 作成日時:2020年7月18日 12時