Lupinus【呪術廻戦】

＃ ページ23

※本誌のネタバレ(人物)を含みます









「ほ、本当に大丈夫なのか…っ、こんなこと」


「さっさと降ろせ。」








「もし、あの人にバレたら…」


「はあ。たかが女、しかも術師の家系の一端ですらない奴だぞ？直毘人様の気まぐれで好き勝手にやっているただの女狐じゃないか。」









「………っ違う、ちがう！俺は見たんだ……っ、」


「？…もういい。私が連れて行く」









高専を卒業し、
4年ぶりに帰ってこられた御子息が退屈しのぎのように我々に命じたおつかい。


まだ術式もまともに扱えない子どもを本家まで連れて行く。
ただそれだけのこと。

唯一の気がかりだった子守りのあの女は運良くご当主の命で不在。




一緒にいた非術師の姉を下級の呪霊に襲わせ、
弟が取り乱した所を気絶させた。





これで次期禪院家当主筆頭のあの方に取り入れる。






全てが計画通り。
全てが上手く進む。









はずだった。









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「…失礼します。直哉様。」









「ん？…ああ。なんやえらい遅かったなあ。」


「…！」




「申し訳ありません。一緒にいた姉を黙らせるのに手間取りまして…」









「直哉…貴様、」


「なんやその顔。おっかな。」









「恵には関わるなと言ったはずだぞ。」


「親戚の子に会いたかっただけや。あの甚爾君の子やで？どんな落ちこぼれか気になるやろ。」









「………ちっ、…面倒な事になった…」


「…あ？」

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