みんなお前が大好きだってこと！(仮)【鬼滅の刃】 (ページ12)

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君に幸あれ。①【大正】宇髄side ページ12

遊郭戦後のある日の一幕＿＿＿＿＿

俺がお館さまの所から自宅へ戻ると、久しぶりに妹が俺を出迎えてくれた。

『おかえりなさい、天元さま！』

「A！戻ってたのか！」

そう言って俺が頭を撫でてやると、Aは子どものように無邪気な顔で笑った。

『ちょうど良い。お前にちょっと話が…』

「「「天元さまー！おかえりなさ…◆＄＃％ﾏ〜￥☆?♡ｯ★※！！」」」

言いかけた言葉は、三人の嫁達によって打ち消された。

賑やかなのは良いが、こうも嫁が多いとペースを持って行かれがちだ…

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夜も更けた頃、俺はお気に入りの酒瓶を下げてAの部屋を尋ねた。

『ちょっとこい。今夜は派手に星が綺麗だぞ。』

そう言って二人、庭先に出ると空を見上げた。

「すごい！星が降ってる！！」

今夜は数年に一度、空から一斉に星が流れる晩らしい。

嬉しそうにはしゃぐAの姿を見ながら、俺はお館さまに話した事を告げる。

『俺は、柱を辞めることにした。』

「えっ…」

『この身体じゃもう、今までのように満足に戦う事はできねぇ。』

「でも！天元さまはそれでも他の剣士達よりずっと」

『俺は今まで散々苦労をかけた分、雛鶴、まきを、須磨を、幸せにしてやりてぇ。
これからは余計な心配なんてかけずに、あいつ等の為に生きてぇんだ。』

柱である俺の背中を長い間追っていたAは、俺の言葉に少し複雑そうな顔をしている。

「そう、ですか。天元さまの決めた事なら、私はそれを応援するだけです。ただ…」

Aは少し躊躇して言う。

「私が天元さまの音を引き継げたら良かったんですが…」

剣士を志半ばで諦めた事に、Aは引け目を感じているのだろうか。

『ばぁか、そんな事は今更良いんだよ！お前はお前のやり方で、皆の役に立ってるんだ。もう十分、俺さまの派手に自慢の妹なんだよ！』

そう言って俺がワシャワシャと頭を撫でてやると、Aは照れた様子で俯く。

「お義姉さま達は、皆幸せ者ですね。」

そう言ったAに、俺は不安に感じていた事を問う。