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○HAECHAN
「頑張ります。これからも」
前にいたマクヒョンが、ぎゅっと手を握ったのが見えた。皆仲良くねと大人たちは出て行くけど、僕たちとヌナの仲が悪かった時なんてない。誰かが息を吐いた音と、誰かの靴が鳴る音が響いて、斜め前にいたジェヒョニヒョンが小さくAと呼んだことに、ヌナは気付いているのかな。
「えっと、とりあえずみんな、座ろう」
「A、おいで」
テヨンイヒョンの隣にいたユタヒョンが、ヌナを呼ぶ。それでもヌナは動かなかったから、僕が迎えに行こうとした。ヌナ、と声を出したら、ジェヒョニヒョンの肩が揺れる。一直線にヌナのところに向かって、僕らからはヌナが見えなくなる。
「A」
「ごめんね」
「どうしてずっと謝るの」
「誰の意見も聞かないまま、頑張りますって言っちゃった」
「昨日、何を言われたの？」
「…デビューおめでとうって言われたの」
同い年って、なんだか特別だ。自分も、ヒョンたちも、この3人も。なんとか笑おうとしているヌナのところにウィンウィニヒョンがゆっくりと歩いて、ちょっと話してきますと行って、2人の手を握る。ドアが閉まれば、またこの空間は静かになる。
「もうこの話は無くなったと思ってたんだ」
「ヒョン、」
「少し前に、俺はAとならやりますって言ったんだけど、」
だけど、そう言ったまま言葉が詰まって、ヒョンは困った顔をして笑う。さっきのヌナの顔とそっくりだ。マクヒョンがまたぎゅっと手を握っていて、赤くなりそうだから後ろから肩を叩く。意識が戻ったようにこっちを見た目が、知らない人みたいだった。
『マクヒョン』
「うん？」
『ヌナ、遠くに行かないんだね』
「…うん」
『うれしい？』
「うん、嬉しい」
なんとなく普段通りではなさそうなヒョンを見ていたら、チソンが服の袖を引っ張るから、そっちを向く。僕もマクヒョンもヌナに懐いていたけど、チソンも同じだったから、辞めると聞いた日、チソンが泣くのをヌナはずっと抱きしめていた。
「ヌナ、辞めない？」
『うん、これからも一緒だって』
「ほんとう？」
『うん、さっき言ってたじゃん』
「だってヌナ、飛行機に乗るって言ってたから」
『飛行機？』
「お兄さんのところに行くって」
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奈胡（元jen）(プロフ) - 品があって優しくて儚くて…何度もいろんなメンバーとのやり取りを読み返しています これからも楽しみにしています⭐︎ (4月30日 2時) (
レス) @page32 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
yom(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます🥹これからも頑張ります❕ (8月11日 21時) (レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 何ですかこの素晴らしい世界観は！！！！！主人公へ向ける感情などが伝わってきて最高です！！！続き待ってます！！！！ (8月11日 12時) (レス) @page10 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月28日 18時
