ミルクとシロップ ページ27
○KUN
ウィンウィンが手を振った先、帽子を深く被っていたからすぐには分からなかったけど、そもそもウィンウィンがもう1人呼んでも良い？と聞いて、聞いたことない柔らかな声で電話を掛けて呼ぶ人なんて、Aしかいない。Aには少し大きな帽子を外して、瞬きをしてにこりと笑う。
「オッパ、久しぶりですね」
『そうだね、Aのポスターは会社で見るけど』
「これからしばらく本物が一緒ですよ」
「A何食べる？お腹空いてるでしょ」
「うん、でもフィッティングあって」
「…いつものスタッフさんだよね？」
「大丈夫、あれは偶々だよ」
ぎゅっと固まったままの眉の間をAの指が突いて、顔を顰めていたウィンウィンの顔が少しだけ弱まる。
偶々、Aが1人で現場に行かなくてはいけなかった日、報告はしなくて大丈夫と言われたけれどと、マネヒョンが電話を受けるまで、マネヒョンが焦った顔をしてAを迎えにいくまで、誰にも知らされなかった話。
「そんな顔しないで〜ご飯食べよう」
「でも、」
「ユノにも言っておいてね」
「何を？」
「そんなに気にしてないからって」
まだ発表されていないブランドの撮影、だからこそどこから漏れたのか分からないまま、スタジオに入ってAに飲み物をかけた俺たち誰かの…ファンと呼ぶには相応しくない人。次の日あったプロジェクトの会議は、ジェヒョンとウィンウィンの間はひとつ席が空いていた。スケジュールだと言われたけど、今日久しぶりに見た顔は、少しだけ、疲れている気がする。
『ご飯は食べてる？』
「今食べてますよ？」
『今だけじゃなくて、毎日』
「…多分？」
「食べてないよ、俺とジェヒョニが誘っても最近来ないじゃん」
「2人とも練習あるでしょう」
「Aも一緒が良いよ」
3人で固まって座って、いつもにこにこしている可愛い子たち。ウィンウィンたちのことをそう思っているから、少し拗ねた顔したウィンウィンを見て、少し困ったように笑うAが、少しだけ大人に見える。わたしも一緒だったらしいんだけど、と言って、ウィンウィンが目を丸くした。
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奈胡（元jen）(プロフ) - 品があって優しくて儚くて…何度もいろんなメンバーとのやり取りを読み返しています これからも楽しみにしています⭐︎ (4月30日 2時) (
レス) @page32 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
yom(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます🥹これからも頑張ります❕ (8月11日 21時) (レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 何ですかこの素晴らしい世界観は！！！！！主人公へ向ける感情などが伝わってきて最高です！！！続き待ってます！！！！ (8月11日 12時) (レス) @page10 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月28日 18時
