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○
「眠い？」
『ううん、だいじょうぶ』
「そう？」
画面に通知が来て、ヌナの顔が前を向く。この前ロンジュンからした、シャンプーの匂い。シャツから少しだけ見える、いつも付けているブレスレット。メッセージを返し終わってこっちを向いた時の、くるりと上を向いた睫毛。
『ジェヒョニヒョンにはなんで頼まないの？』
「…いきなりだね？」
『気になったの、聞いたらダメなやつ？』
「別に理由は無いけど、なんとなく」
『なんとなく？』
上着のポケットから飴が出てきて、食べる？と聞かれたから口を開ける。オレンジ色のそれは、想像した通りの味がした。
「分からないけど、嫌って言われる気がして」
『…ヌナのお願いなら大丈夫な気がするけど』
「なんだろうな、わたしも上手く言えないんだけどね」
『うん？』
「すごく、大事なこととして捉えられそうで」
あんまり僕たちには見せてくれない顔をするから、何を言ったら良いのか分からなくなった。そんなタイミングでヌナの携帯が鳴って、「ユノ」と表示された画面をヌナの指がスライドする。もしもし？と話しだすから、空いている手を握った。
「ジェヒョニ来るって、噂してたのバレたかな？」
『テレパシー？』
「うん、なんか緊張してきたかも」
『どうして？』
「これのこと何にも言ってないから」
『ヒョンたちに言ってないの？』
「知ってるのはオッパとヘチャンと、ジェノだね」
『マクヒョンもまだ？』
「昨日タイミングが合わなくて」
パソコンが閉じられて、大きくヌナが伸びをする。エレベーターの前で待ちながら、長い髪から見える月が綺麗で、ポケットから携帯を出した。そのままヌナと自分を映して、ボタンを押す。扉が開く音がした。
「ジェノといたの？」
「あ、うん」
「A？」
「ううん」
握っていた手を離そうとしたら、ヌナがTシャツの裾を掴んだ。さっきも言ったけど、ヌナのことなら何でも許しそうだし、ヌナが思ってるよりヒョンはヌナのことが好きだろうし、きっとヌナも同じなんでしょう？まあ僕もだけど。
『ヌナ、』
「うん？」
『今年の誕生日は、可愛いピアスをあげるね』
「ピアス？」
『じゃあ僕練習あるから！』
1人だけエレベーターに飛び乗った。さて、鏡に映る緩みきった頬をどうにかしないと、ヘチャン辺りに揶揄われそうだ。お願いって言われても、さっきの写真はあげないけど。
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奈胡（元jen）(プロフ) - 品があって優しくて儚くて…何度もいろんなメンバーとのやり取りを読み返しています これからも楽しみにしています⭐︎ (4月30日 2時) (
レス) @page32 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
yom(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます🥹これからも頑張ります❕ (8月11日 21時) (レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 何ですかこの素晴らしい世界観は！！！！！主人公へ向ける感情などが伝わってきて最高です！！！続き待ってます！！！！ (8月11日 12時) (レス) @page10 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月28日 18時
