白いスミレ ページ21
○JENO
練習まで少し時間があって、ひとつ上の階にある自販機の飲み物が飲みたくて、階段を駆け上がる。自販機を過ぎたところには小さな机と椅子が置いてあるスペースがあって、難しそうな顔をしたヌナが、パソコンをじっと見つめていた。
『ヌナ〜』
「…ジェノ？おはよう〜」
『何してるの？隣座ってもいい？』
「いいよ、ご飯は食べた？」
髪色綺麗だねと撫でられるのが心地よくて、距離を詰めた。音楽番組に出ていたヌナはすごくかっこよかったけど、今みたいにふんわり笑うヌナも好きだ。パソコンにはヌナが踊る動画が流れていて、指をスライドさせてヌナがそれを止めた。
『ご飯食べたよ、ヌナは？』
「あんまりお腹空かなくて、最近」
『…そんなことあるの？』
「これじゃトレーナーさんに怒られちゃうかも」
『ヌナ、踊り方変えたの？』
「前のはグループには合わないからね」
ヒョンたちのグループにヌナが加入して、評価の度に見ていた、柔らかい踊り方のヌナはもういなかった。見惚れていたと言えば今更困らせてしまうだろうから、肩に頭を乗せる。
『…ヌナピアス開けたの？』
「あ、気付いた？」
『いつ？なんで？誰が開けたの？』
「今日は質問がたくさんだね」
『だって久しぶりに会ったから、』
同じグループにいるのに、なんだかルキズの頃よりも、ヌナが遠いところにいる、気がする。ヒョンたちのところに入って、「ヌナに毎日会えるってこと！？」と言いながら飛び跳ねていたヘチャンを見て、いいなあなんて思ってしまうくらいだ。辞めると聞いた時の寂しさに比べたら小さいけれど、それでも少し、恋しくなる。
「昨日テイルオッパに頼んだの」
『……テイリヒョンが？』
「意外だった？」
『うん、ジェヒョニヒョンかと思ってた』
「ヘチャンにもそう言われたけど、ジェヒョニには頼まないかなあ」
見上げれば、小さなピアスが揺れている。オンニがくれたやつが月の形してたからオッパに頼んだんだ〜と言って、メイクをしてくれるヌナがそれをくれたことも教えてくれた。じっと見ていれば目が合って、鼻の先にヌナの指が触れた。
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奈胡（元jen）(プロフ) - 品があって優しくて儚くて…何度もいろんなメンバーとのやり取りを読み返しています これからも楽しみにしています⭐︎ (4月30日 2時) (
レス) @page32 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
yom(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます🥹これからも頑張ります❕ (8月11日 21時) (レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 何ですかこの素晴らしい世界観は！！！！！主人公へ向ける感情などが伝わってきて最高です！！！続き待ってます！！！！ (8月11日 12時) (レス) @page10 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月28日 18時
