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『…会社に入ったのって、ジェヒョンより少しだけAが早かったんだっけ？』
「はい？…ああ、1ヶ月だけ」
『その時、案内とかしたのってAだったんでしょ？』
「ちょうどわたしが通りかかったから」
『ジェヒョニね、今度は俺が助けるんだって言ってたよ』
この前説明したから分かるよね？と、急ぎの仕事が入ってしまったスタッフさんから頼まれて、Aはジェヒョンと一緒に会社中を歩いたらしい。俺たちがジェヒョンに会った時にはもう2人は手を振り合っていたから、実は昔からの知り合いなのかと思っていたけど、昨日ジェヒョンが俺だけにこっそり教えてくれたこと、少しだけなら言ってもいいかな。
『Aの不安は全部俺が取ってあげるんだって』
「…ほんとう？」
『うん、カイロ暖めてたから貰ってきな』
「わたし今日、ちょっとそっけなくしちゃったかも」
『じゃあ近くまでは一緒に行ってあげる』
ジェヒョンが1人になったタイミングで、Aの背中をゆっくり押した。さっき自分がやっていたみたいにカイロで頬を包んで、2人にしか聞こえないくらいの大きさで、ゆっくりと話をする。これはまだ、カメラには撮られないでほしい。Aにくっつきそびれたヘチャンが、俺にべたりとくっついた。
「ヌナもう大丈夫そう？」
『ヘチャニも心配してたの？』
「ヌナのことなら分かるもん、テイリヒョンより」
『そう？じゃあ呼び戻そうか？』
「ううん、今日はジェヒョニヒョンに譲ってあげる」
『じゃあほら、俺のインタビューに付き合って』
いいよお〜と言ったのにマークを見つけたらそっちに走って行ってしまって、仕方なく2人の方に歩いて行く。もうそろそろ、俺が行ったって大丈夫でしょ。
『Aさん？休憩時間は何をしていますか？』
「俺とおしゃべりしてます」
「…みんなと！おしゃべりしてます」
「緊張はおさまった？」
「あ、見てください！もう大丈夫です」
「手？何かあった？」
『俺とAの秘密だよ』
カメラを切って、秘密って何？と聞かれたけど、ちょうど撮影が再開するらしい。行きましょうと1番に立ち上がって、飛んできたヘチャンを受け止めるAは、嘘じゃなくもう大丈夫そう。とりあえず、テイリヒョン聞いてる？と強めに肩を揺すってくるジェヒョンをなんとかしなくちゃ。
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奈胡（元jen）(プロフ) - 品があって優しくて儚くて…何度もいろんなメンバーとのやり取りを読み返しています これからも楽しみにしています⭐︎ (4月30日 2時) (
レス) @page32 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
yom(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます🥹これからも頑張ります❕ (8月11日 21時) (レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 何ですかこの素晴らしい世界観は！！！！！主人公へ向ける感情などが伝わってきて最高です！！！続き待ってます！！！！ (8月11日 12時) (レス) @page10 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月28日 18時
