ペールムーン ページ17
○TAEYONG
大人たちが出て行くのを見ながら、隣に座るAを見ていた。ドアが閉まると同時にこっちを向くから、自然と目が合う。
「知ってましたか？」
『何を？』
「こうなること」
『どうして？』
「2人よりも驚いてなかったから」
次のアルバムからジャニとドヨン、そしてAが合流すること。Aがこのタイミングで合流することは、去年から少しだけ聞かされていた。というより、デビューする時にはこの計画はもう完成されていた。Aには何も、聞かされないまま。
「Aは知ってたの？」
「ううん、今日初めて聞きました」
「…本当に？」
「泣かないですよ、大丈夫」
『…そう？』
「むしろ、ここに居ていいよって言ってもらえたみたい」
グループでデビューをしてから、半年と少し。あっという間に時間が過ぎて行く。Aは広告や雑誌の仕事が多く入って、知名度のためにここにいるだとか、逃さないためにここに入れただとか、インタビューでも曲を出さないのかと聞かれていた。隣にいたジャニが、Aが机の下でぎゅっと組んでいた手を解いた。
「Aの居場所はずっとここだよ」
「うん、分かってます」
『…ヘチャニとマークが喜ぶと思う、ずっと一緒に活動したいって言ってたから』
「オッパは一緒にしたくない？」
『そんな訳無いじゃん！ずっと言いたかったけど、』
「分かってます、抱え込ませてごめんね」
そんな顔をさせたかった訳じゃない。Aが全てを抱え込んで、誰にもばれないように、誰にも気付かれないように、何ともない顔をして笑う。似ていると言われているからこそ、分かってしまう。
「ずっと言いたかったんだけど、」
「何ですか？」
「俺、ずっとAと歌ってみたかったの」
「…そうなの？」
「その、俺たち合いそうだなって思って」
「嬉しい、オッパの声すごく好きだから」
やっと、ふんわりとAが笑う。テヨンと俺たちでお祝いのランチでも行く？とジャニが言って、行きましょう！とAが立ち上がった瞬間、大きなノック音の後にドアが開く。肩で息をしたジェヒョンが一直線に歩いて来て、額には少し汗が滲んでいた。
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奈胡（元jen）(プロフ) - 品があって優しくて儚くて…何度もいろんなメンバーとのやり取りを読み返しています これからも楽しみにしています⭐︎ (4月30日 2時) (
レス) @page32 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
yom(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます🥹これからも頑張ります❕ (8月11日 21時) (レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 何ですかこの素晴らしい世界観は！！！！！主人公へ向ける感情などが伝わってきて最高です！！！続き待ってます！！！！ (8月11日 12時) (レス) @page10 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月28日 18時
