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女の子たちのグループでデビューする予定だったのに、ヌナだけ外されたということを、その日の午後に誰かから聞いた。その時はすごく他人事で、だから、たまたま通りかかった練習室でヌナが泣いていた時、どうしたら良いか分からなくて、慌ててマクヒョンを呼んだ。はじめてヌナの名前を、自分で声に出した時だった。
「ウィンウィンがね、ロンジュンの話をしてたよ」
『僕のこと？話すことある？』
「可愛い弟だって」
『本当に？ヒョンのこと全部信じたらダメだよ』
「でも本当に可愛いよ、弟たちはみんな」
優しいからと言葉を続けて、少しだけ遠くを見る、横顔を見ていた。ヌナに優しくない人なんているんだろうか。少なくともこのグループの中にはいないこと、この人はちゃんと知ってるかな。
握ってもらっていた手を手繰り寄せて、距離を近くする。ヌナは暖かくて、少しだけ眠くなる。小さく欠伸をしたら、頬を撫でてくれた。いつもヘチャンがやってもらっているのを見ていたと言ったら、この人は何て言うんだろう。
「次のスケジュールは何時から？」
『16時からだけど、まだ時間あるよ』
「そしたら…10分前に起こすね」
『で、でもまだ、ヌナとおしゃべりする』
「そう？」
そう意気込んだけど、太陽の光がだんだんと瞼を閉じさせて、静かにタイマーが鳴る音で目を覚ました。寝ぼけたままヌナと別れて、練習室のドアを開ける。鏡の前にいたマクヒョンが手を伸ばして髪に触れるから鏡を見てみたら、少し寝癖が付いていた。
「あ！ロンジュナ！連絡したのに」
『本当に？ちょっと寝てた』
「どこで？」
『…ひみつ』
「秘密？」
寝癖ついてるよとヒョンと同じようにそこに触れたジェノが、ぴくりと眉毛をあげてじっとこっちを見て、ヌナといたの？と言うから思いっきり顔に出してしまった。秘密だと言ったのに。
『何でわかるの？』
「ヌナのシャンプーの匂いがする」
『…ジェノってそんなにヌナと仲良かったの？』
「皆仲良いでしょ？ヘチャニは前同じやつ使ってたし」
ヌナとどこにいたの？と聞かれたけど、あのあったかい場所は、もう少しだけ内緒にしておきたい。マクヒョンたちには敵わないだろうけど、自分だけの秘密があったって良いと思う。ジェノにチョコレートを握らせて、大きく伸びをした。
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奈胡（元jen）(プロフ) - 品があって優しくて儚くて…何度もいろんなメンバーとのやり取りを読み返しています これからも楽しみにしています⭐︎ (4月30日 2時) (
レス) @page32 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
yom(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます🥹これからも頑張ります❕ (8月11日 21時) (レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 何ですかこの素晴らしい世界観は！！！！！主人公へ向ける感情などが伝わってきて最高です！！！続き待ってます！！！！ (8月11日 12時) (レス) @page10 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月28日 18時
