マカロンポップ ページ15
○RENJUN
「ここどこ…」
スタッフさんに頼まれてしまって、大きな段ボールを部屋に運んだ。ごめんねと言われながら、その中に入っていたチョコレートをもらったから見てみれば高そうな箱に入っていて、少し多く頼みすぎたらしい。誰にも見つからないうちに食べてしまおうと来た道を戻ろうとしたけれど、この階に来たのって、もしかして初めてかも。
毎日通っている会社だけど、途端に全てが大きく見える。人の気配は無くて、部屋に戻ろうと思ったけど少し恥ずかしくて、とりあえず歩いてみる。太陽に近いからぽかぽかとしていて、なんだか眠くもなって来た。
「あれ、ロンジュン？」
『ヌナ、！』
「どうしたの？ひとり？」
『この階初めて来て、それで』
書類をまとめて立ちあがろうとしたAヌナと目が合って、安心したら何故か少しだけ涙が出そうになって、必死に食いしばっていたら手を引っ張られて隣に座る。大丈夫？と触れた手が少しだけ暖かくて、ヌナを見れば頭を撫でてくれた。
『ヌナ、どうしてこんなところにいるの』
「ここ、暖かくて」
『確かにあったかいけど…』
「誰か呼ぼうか？ジェミンとか、」
『あ、えと、ここにいる』
「本当に？」
『ヌナはもう行っちゃうの？』
「ううん、まだいるよ」
手に持っていたものを置いて、綺麗に畳まれたブランケットを広げてくれた。鎖骨のあたりまで髪は伸びて、メイクをしていなくても睫毛が長いことを、初めて知る。服の裾を引っ張ったら、手を握ってくれた。
『あ、これさっき貰って』
「チョコレート？」
『スタッフさんを手伝ったら貰ったんです』
「そうなの？偉いね」
『一緒に食べよう、チョコレート好きですか？』
「うん、すごく」
自分のことは知らなかっただろうけど、こっちは一方的に、この人のことを知っている。いつもヒョンたちに囲まれてにこにこしてる、ルキズのエース。月末評価でずっと上の方に名前が載っていて、自慢のヌナなんだとヘチャンが話していた。
「可愛いね、ロンジュンみたい」
『…このチョコが？』
「うん、ほらこの猫とか」
『これはヌナじゃない？』
「そう？じゃあお揃いだね」
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奈胡（元jen）(プロフ) - 品があって優しくて儚くて…何度もいろんなメンバーとのやり取りを読み返しています これからも楽しみにしています⭐︎ (4月30日 2時) (
レス) @page32 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
yom(プロフ) - 本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好きさん» ありがとうございます🥹これからも頑張ります❕ (8月11日 21時) (レス) id: 0ce65e6476 (このIDを非表示/違反報告)
本屋と図書館とガソリンスタンドの匂いが好き(プロフ) - 何ですかこの素晴らしい世界観は！！！！！主人公へ向ける感情などが伝わってきて最高です！！！続き待ってます！！！！ (8月11日 12時) (レス) @page10 id: b9b005fe2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yom | 作成日時：2023年6月28日 18時
