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1.憧れのキャラクター ページ3

もう一度鏡に目を凝らし、じっと観察してみる。
でも、いくらたっても、同じまま。
本当に転生しちゃったのかな?
うーん、いまいち実感がわかない。
夢を見ているんじゃないかなぁ、って感じだ。
「香織、お見舞いに来……」
頰に手を当てて考えていると、病室のドアが開き、見覚えのある人が顔を表した。
「えっ!?ええっ?」
思わず声を出して驚いてしまう。
私が起きてるとは思わなかったらしいその人は、途中で言葉を切って立ち尽くしていた。
私の目の前には、前世(仮)で好きだった乙女ゲームに出てくる藍川 優君!
どどどっ、どうして!?
うわぁ、本当に、本物だ!
カッコイイ!!
顔、小さい!
スラッとしてて、スタイル抜群!
さすが人気キャラクターなだけあるなぁ。
私の思考は、単純になってしまった。
今まで考えていたことも、全部吹っ飛んで、私はただただ、目の前の芸術作品に見惚れていた。
そしてふと、我に返った。
あれ……なんでここに?
当たり前の疑問さえも、さっきは浮かばなかった。
ほんの片隅にも。
さすが、イケメン!
私の思考回路がショートしてしまったのを、“イケメン”の一言で済ますのはどうかも思うが、まぁ仕方がないよね。
だって、あんな整った顔立ちの人が目の前にいたら、誰だって緊張して、頭が真っ白になるよ…ね?
「……」
誰も何も喋ったりしないから、さっきからずっと無言。
私的にはそれでも、全然OKなんだけど。
多少は気まずい。
「香織……よかった。突然倒れたから、驚いたんだよ?3日間も目を覚まさないし、本当に心配した。」
なんて思ってたら、藍川 優君が口を開いた。
んー?
その言葉に、少し違和感を感じてしまう。
なんかキャラが違うような……。
「えっ、と。心配かけてごめんなさい。」
とりあえず、謝っておこう。
この人、腹黒だからね。
見た目は、ものすっごくタイプだけど、性格は……
聞かないでくれると助かります。
「やけに素直だね。何か企んでるの?」
おおっ!
王子様タイプの藍川 優君が、イメージから離れたことをするなんて……。
基本的に、藍川グループの代表としての自覚を持って行動しているから、完璧で、女の子にも優しいはずなのに!
腹黒だけどっ!
素を出すなんて珍しい。
それくらい、この子(私)と親しいってこと?
えー?
でも、乙女ゲームには出てこなかったよね、全然。
攻略キャラの親しい人物だったら、一回くらい出てきてもおかしくないのに……。
どうして?

2.告白→←設定(ネタバレあり)



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設定タグ:恋愛 , 転生 , 乙女ゲーム   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:ヒカリ | 作成日時:2020年8月4日 19時

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