・宿儺 ページ17
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高専に帰ってきて1年生たちと報告書をまとめる。
書き方の勉強踏まえて1人1枚。
『祓う、ぐらい漢字で書いてよ。』
恵くんや釘崎さんは書き方をほぼ理解しているのでたまに様子見る程度で、虎杖くんには向かい合って1つずつ教える。
まじまじと見るとやっぱ宿儺混じってんのかな?
「そんな見られると恥ずかしい〜」
『あ、ごめんね。見惚れてた。(呪いの王に)』
虎杖くんのほっぺたから急に口が出てきて、
「小娘、久しぶりだなァ。」
と、宿儺が現れた。
…え、まじ?私やっぱ死ぬ?
『えっと、本体は虎杖くんだよね?』
「勝手に出てくんな!」
バチンと自分の頬を叩く虎杖くん。
すると今度は手の甲に。
教室に緊張した空気が張り詰める。
五条をチラ見すると警戒する素振りはない。
…大丈夫ということか。
「小僧、少し小娘と話させろ。」
『……初めまして。』
「お前の先祖にはさぞ世話になってな、復活した暁には真っ先にお前のところに行く。」
やっぱ死ぬじゃん。
『…光栄です。』
「だがお前の術式と俺の術式は相性が悪い。最悪俺は祓われる。それはごめんだ。」
『話が付いていけませんが私の方が強いという事でしょうか。』
「自惚れるな、本気出せばお前なんか殺せる。
……そうか、おい小僧。3分間俺に体を渡せ。」
「やだね、絶対良くない事が起きる。」
「どちらが強いか確かめようではないか!」
「うるせえ!」と手の甲の口に向かってシャーペンを突き刺す虎杖くん。
そして宿儺は虎杖くんの中へと消えた。
「痛ってえええ!!」
『馬鹿じゃん……治してあげるから手出して。』
反転術式で手の甲を治療していく。
「あれ、A反転術式使えたっけ?」
『高専卒業してから習得した。でも自分の治癒には使えない。』
「他人にやる方がよっぽど難しいのに。」
『怪我にもよるけど硝子みたいに早く治せないし、綺麗にも治らない場合もあるよ。』
「え、俺もしかして実験台だったりする?」
『これぐらいは綺麗に治せるよ。』
それにしても本当に今日が命日かと思った。
「ごめんな、先生。」
『虎杖くん絶対乗っ取られないでよ、私殺されるらしい。』
「その時は私が虎杖をボコボコにしてやるわ。覚悟してなさい!」
緊張の走った教室だったけど、みんながムードメーカーですぐ和んだ。
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くまこ(プロフ) - すみっことかげさん» 一気読みお疲れ様です(・・;)ありがとうございます!頑張ります! (2021年8月12日 1時) (レス) id: 45252353b5 (このIDを非表示/違反報告)
すみっことかげ(プロフ) - 一気読みさせていただいております!続編も応援してます!! (2021年8月11日 0時) (レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - |†し="む†=ろうさん» そうなんです!5個前の話からそういう展開になりました! (2021年8月10日 23時) (レス) id: 45252353b5 (このIDを非表示/違反報告)
|†し="む†=ろう - ちゃっかり僕の彼女って言ってる...? (2021年8月9日 23時) (レス) id: 8436b1798d (このIDを非表示/違反報告)
くまこ(プロフ) - Rayさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2021年8月8日 18時) (レス) id: 45252353b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くまこ | 作成日時:2021年7月28日 21時