マルフィの… ページ18
〈マルフィside〉
私達が明日のリクルーティングについての話をしていると、部屋で休んでいたはずのAがやってきた。
その途端、Mr,Vが口を閉じる。
何せAには、私達の仕事の事も、ヴィランズであるという事も、まだ話していないからね。
Mr,V曰く、もう少し様子を見てから話すそうだが…まぁ、きちんと知り合って2日しか経っていない相手に、自らの正体を明かすほど私達もバカではない。
ましてや、相手が謎多き人物ならば尚更。
と、いうわけで彼女が入ってきた途端、黙った私達の光景を普通なら怪訝に思うはずなのだが、それはこの男によって破られた。
ジャック『ちょっ‼
1人で起き上がって大丈夫なの⁉
まだ心配だから、起きるなら誰かを呼んで!って言ったよね⁉』
そう、さっきまで話も聞かず、ダルメシアと遊んでいたジャックハートだ。
しかも美しくない血相で彼女に飛び込んで行くではないか。
その事態に何事かと思ったら…まぁ、ジャックは彼女を心配して怒っていたわけなんだけども…ちょっと怖すぎやしないか?
彼女はいかにもこういった襲撃に慣れていなそうだし。…あ〜ぁ、もう、縮こまっているじゃないか…。
そんな彼女の様子を不憫に思った私は、美しくないジャックハートを止めるべく座っていたソファーから立ち上がった。
-----------------------------------------------------------------------
その後、縮こまった彼女の救出に成功した私は、さっきまで自らが座っていたソファーに彼女を座らせて、再び納得がいかなそうな顔のジャックの前に近寄った。
マルフィ『君の気持ちも分かるけどね。
今、君が彼女にするべき事は、怒ることじゃなくて、笑ってあげることなんじゃないのかい?
君はエンターテイナーだろう?
なら、弱っている子を笑わせずにどうする。
笑顔こそ、人間のエネルギーの源だと、私はそう思うけどね。』
すると、ジャックは珍しく罰が悪そうな顔をした。
ジャック『…それもそうなんだけど…自分であの空気にしちゃったとなると…。なんかちょっと…ね…。』
…なるほど…。
マルフィ『そうか…君はそれだけ彼女を気にかけているんだなぁ…。』
そこまで言いかけて、私は ふと、私達に近寄る影の存在に気がついた。
その存在にジャック共々、視線をやると、そこにいたのは先ほど座らせたはずのAの姿だった。
61人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スペード(プロフ) - いつも素敵な、作品を読ませてもらってます。更新、大変だと思いますがこれからも頑張ってください! (2016年10月11日 21時) (レス) id: b4e230976c (このIDを非表示/違反報告)
ヴィオラ - Jさんへ。ご指摘ありがとうございました。普通に入力ミスです。直しておきますね!これからもよろしくお願いします! (2016年9月26日 23時) (レス) id: 5e03c6ee4b (このIDを非表示/違反報告)
J - 勘違いだったらすいません、saidじゃなくて、sideじゃないんでしょうか…。 (2016年9月26日 22時) (レス) id: 3245dff5ee (このIDを非表示/違反報告)
D&アニオタ - 私、ジャックハート好きなんです! 更新楽しみにしてます! 頑張って下さい。 応援してます (2016年9月6日 20時) (レス) id: e287c36ac7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ヴィオラ | 作成日時:2016年8月12日 11時