理想と現実３

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「おはよう」



そう声をかけてきたのは廉で



「おはよう、今日はやいじゃん」



廉にはわたしが落ち込んでいるなんて



気づかれたくなくて



なるべく元気に振る舞うって



昨日決めていた



廉の誕生日のせいで関係が悪くなったなんて



行ってしまったら廉は罪悪感を感じてしまうだろうから



「昨日はありがとうな、それとこれ



めっちゃ暖かいわ」



なんてわたしがあげたマフラーをつけている



「やっぱ似合ってるね、わたしセンスあるわ」



「お前調子乗んなよ」



「昨日涙目だったくせに」



とわたしが少しバカにすれば



はあ？？？なんて言いながら



怒りだした廉



「涙目なんかなってへんわ」



「朝からそんな怒んないでよ



まあそういうことにしといてあげるよ」



とわたしが笑うと廉は納得してないように



ムスッとした顔をしていた



気づいたらわたしは笑顔になっていて



なるべく紫耀に会うまで考えないようにしよう



なんて思っていた






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