うぶらぶ (ページ34)

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部屋を開けると、一生懸命片付けをしている大吾くんの姿がみえた。
でも、顔は赤くなっていて呼吸が少し荒く、おでこには冷えピタがはってある。

その様子から私は、風邪だ。と悟った

母「ごめんなさいね。散らかってて、今おやつもってくるね」
大吾「大丈夫やよ！」

大吾くんのお母さん…私のお母さんと似てる…
なんて呑気なこと考えてる場合ちゃうよな

和也「体調どうなん？」
大吾「大分マシになったで、ありがとな」
『あ、これさっきコンビニで買ったポカリ。どうぞ』
大吾「ありがとう」

ありがとうと笑って受け取ってくれているが、かなりしんどそうに見える。
大丈夫かな？

大吾「さっきまで、正門と廉おったんやけど…はっすんとAちゃん来るってラインあった。って言ったら帰っていったんよ…ごめんな」

なんで謝るん？わるいことしてなくない？

『謝るとこちゃうで！』
和也「そうやよ！あやまらんでええのに」
大吾「ありがと」

今更やけど…和也くんすごいな…大吾くんとライバル？かもしれないのに
優しく接して、お見舞いにも行って…
私は、誰を選べばいいんやろ

来てから２０分たった。そろそろ帰らないと、風邪うつっちゃうかもな…なんて考えてたら

和也「俺もう帰るわ！お先に」
『え、あ！ちょっ、私も…』
和也「二人で話ししぃ」(小声)
『あ………』

そう言って、和也くんは足早に帰っていった。
振り向くと頭にハテナマークがついている大吾くんがいた。
深呼吸をして、話し出す。

『あのさ、』