生クリームみたいに甘い彼。 (ページ5)

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勝利くんの久しぶりのオフはすぐに終わってしまい、また忙しい日々に戻った。

今日は雑誌の撮影と取材が朝からあるみたいで、「恋愛のこととか聞かれたらどうしよう」なんて言って笑っている。笑い事じゃないでしょ！

「時間大丈夫？」

「あ！もう行かなくちゃ。下でマネージャーが待ってるって」

「そっか。行ってらっしゃい」
「ん。行ってきます！」

元気よくいって出ていった勝利くん。

いつもは朝弱いのに今日は朝から元気ですねぇ……、そりゃそうか、「恋愛のこととか聞かれたらどうしよう」なんて冗談をいえちゃうくらいだしなぁ。

「……いやだから、冗談でもダメなのよ」

あはは、とつい苦笑い。
でも勝利くんがなんともないような顔をしてると、本当に大丈夫な気さえしてくる。……いや、全然大丈夫なんかじゃないんだけど。

「……」

でも、もし恋愛のことを聞かれて、私じゃない他の誰かのことを話してたら、私は嫌だ。

……だからファンの子も、勝利くんに恋人がいるなんて知ったら、きっと。

「……嫌だ、よね」

今更だけど、私がどういう立場でいるのか理解しなければいけないと思った。

それでも、勝利くんのそばにいたいという気持ちは何のかわりもなく、むしろもっと増している気がする。

……だって私は勝利くんが好きだから。

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