犯罪者になった2人 {inxcn}

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「こんにちわ」






い「こんにちは」







僕の母と慧の父が再婚、僕は8才で慧は11才だった。








慧と僕はまだ幼いというのもあってすぐ打ち解けた








家族4人の時間は楽しかったし、父がいて兄がいるというのは毎日が新鮮なものだった









ただ父さんと2人でいる時に会話はなかった、こっちを向いてもらうこともなかった。長い間父を知らない僕はそれが普通だと思っていたけど、ある日外から帰ってきた僕はリビングで楽しそうに話す慧と父さんを見て、これは違うのだと確信した。








い「あのね今日算数が簡単でさ、もうすぐ解けちゃってさ！」









「そうか、慧は偉い、いい子だな」






い「うんいい子だよぉ！！！へへ」






こんな事父さんと話した事がない、あんな笑顔向けられた事なんてない、どうして、どうして








それから11才になってやっと分かった








血が繋がってないとここまで違うのかと愕然としたのを覚えてる。









今覚えば参観日に来てくれたのも初めてあってからの１回きりだった、公園に行ったのも、運動会で応援してもらったのも、テストで褒めてもらったのも、あれもこれも、何もかもが1回きり。







僕と父さんの楽しい思い出はもう終わってた。





母さんも出ていった、学校から帰るといなくて、帰ってこないから心配してたら出ていったと聞かされた。









でもそこに慧がいてくれたから、頑張れたのに。








今は慧がいる事が苦しい。なんで助けてくれないの、僕達血が繋がってないから？って。











ねぇ慧、今日も飴だけ？救い出してよ、お願いだから

＊3→←痛み

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