君と僕。【フェイ】

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黄名子と笑っていたら、いつの間にかAがたっていた。


「..........」


また睨まれてるんですが。


どんだけフェイ君差別主義なの、この子。


「なん──」


「黄名子っ!!フェイ借りてもいいかな？」


うわー、態度ころっと変わってるよ、おい。


「いいやんね！どうぞどうぞやんね」


..........黄名子も黄名子でどうぞどうぞって、


僕はものか。


「じゃぁ、いいこにまっててねー」


「了解やんねっ」



ガラッ



うすら寒い廊下へでた。


「..........ん」


着いてこいってこと？


「はぁ、分かったよ」


着いてこい、くらいも言えばいいのに。



廊下、階段と


かけ上ったところにあったのは、


屋上。



「で、なんのようなの？」


「..........黄名子のこと好きなの？」


「は。」


いきなりなんてことを言うんだ。


「..........だから黄名」


「二度も言わなくていい。

..........なんで君にそんなこといわなくちゃいけないの？」


「..........」


「親しき仲にも礼儀ありって言うじゃないか。

ましてや、親しくもない君にそんなことを聞かれても答える気なんて微塵もないね。

仮に僕が黄名子のこと好きだったとしても君に言う義理はない」


「..........あっそ」


また返事がそっけない。


「..........帰る」


連れてきといて、帰るのかよ。


なんて言おうとしたけどそれよりにさきにAは戻っていってしまった。


「何なんだよ、ほんと..........」


風になびく水色の髪はやたらと印象に残っていた。

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