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時は遡ってドレスローザ。酒場から出て来た少女に声をかけたのはバルトロメオだった。まさかここで会うとは思ってなかったバルトロメオは涙を流して盛大に喜んだ。
｢A先輩！お体はもう大丈夫だべか？｣
｢うん、バッチし。人より怪我が治るの早いんだよ。｣
その言葉に嘘は含まれていないようで二日しか経っていないのに、包帯の量も少なくなっている。スタスタと歩き始めたAの後をバルトロメオは慌てて追いかけた。しばらく無言が続いた中、最初に口を開いたのはバルトロメオだった。
｢A先輩は何で海賊になったんだべか？｣
突飛な質問にバルトロメオの顔を一瞥すれば彼は言葉を続けた。
｢だって、A先輩は"普通"を望まれてたんですよね？｣
｢その情報何で知ってんの？｣
呆れたような口調で心当たりがあるとするならば飄々とした腹立たしい情報屋だが、バルトロメオはそいつを知らなそうだった。ならば風の噂か何かで聞いたのかもしれない。
｢そうだね。海賊なんてもんなる気なかったよ。普通に暮らせてれば良かった。｣
それなのに自分でこの道を選んでる。一度裏を見たら普通には戻れない事をAは知ってる。一度その手を赤く染めたら普通には戻れない事を知ってる。だから海賊になったのかと聞かれたらそれは違う。
2年前、仲間になった時もゾロにこんな質問をされた事を思い出した。ポンコツな記憶力が覚えていた事に賞賛する。海賊になった理由を仲間に話してやる気は全くない。だが、今は仲間の誰もいない。アルコールがその体に入ってるからか、Aの口はいつもより軽かった。
｢何も海賊になりたくてなった訳じゃないよ。海賊なんて命知らずの馬鹿がなるもんだと思ってるし。｣
その点で言えば自分も大概だと内心で笑う。｢それなら尚更何で…｣と続けたバルトロメオにAは口角を上げた。2年前に比べて随分と可愛げのある奴になった事だろう。全てをぶち壊したのは他でもないルフィである。
｢ただ、一緒にいたいと思ったのが海賊だったっだけ。｣
その顔は年相応であった。こんな顔もするのかとバルトロメオは口を半開きにして、後に悶えた。
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早桃 - 最高でした、、、！話が面白すぎて一気に最後まで読んじゃいました！！夢主ちゃんは何だかんだ言っていい子なんだなど読んでいるこっちが何故か親の様な気持ちになりました笑ホントに面白かったです。これからも頑張ってください。応援してます！！ (2022年7月27日 15時) (
レス) @page23 id: 70b28d3e93 (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - めっちゃ泣いたしゾロカッケェな惚れちまうよぉ！！イメージソングすごくピッタリだなと思いました！ (2022年5月9日 3時) (レス) @page23 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 煮干しさん» ありがとうございます！気に入っていただけたようで良かったです！ (2021年12月21日 4時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 納豆巻きさん» こちらこそご愛読くださり、ありがとうございます！番外編もお楽しみに！ (2021年12月21日 4時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 水無月碧音さん» ありがとうございます！この世界観を楽しんでいただけたようで嬉しい限りです！ (2021年12月21日 4時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコレート | 作成日時：2021年12月19日 11時
