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空島に行くにはサウスバードという鳥が必要だとクリケットに急遽言われ、一味は森へ探しに向かった。Aはと言うと、相変わらず、我関せずといった具合である。
｢嬢ちゃんは仲間なんじゃないのか？｣
｢まさか。ただの居候。｣
簡潔に答えてAは立ち上がり船に戻った。
休みたかった。元からよく寝る質ではないが、この船に乗ってからは一層寝れていない自覚があった。メリー号には自分以外誰もいないというのに、Aは寝付けなかった。
今日はもう眠れる気がせず、諦めて喉の乾きを潤そうとキッチンに向かう。が、Aがキッチンに辿り着く事はなかった。
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戻って来たルフィ達は惨状を見た。クリケットが襲われ、金塊が盗まれたのだ。加えて仲間のAの姿も見えない。麦わらの一味だと間違えられ、連れて行かれたのだろう。ルフィは麦わら帽子を被り直して走り出す。
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辿り着いたのは昼間に立ち寄った町だった。皆は攫われたと思い込んでるらしいが、これはAの意志で着いてきたのだ。麦わらの仲間を攫ってやろうと企んでいたベラミーらもこれには拍子抜けした。加えて少女は仲間ではないと言う。
ベラミーに着いていくまま店へと入ればゲラゲラと下品な笑いが耳を刺す。
Aはルフィ達のような善といるよりも、悪意に塗れたこいつらといた方が幾分か気は楽だった。それでも根本的に人を好まない上に下卑た笑みを浮かべるこの男らに不快感を感じない事はない。
ベラミーの連れて来た年端もない少女。加えて戦闘能力があるようにも思えぬAを男たちは麦わらの趣味だと思い込んだ。どれだけ罵倒しようが、反応を見せないAに男たちも飽きたようだった。
酒盛りを再開した男たちとAに物理的な距離が生まれる。少なくとも何かを行動する前に気付かれる事はないだろう。そうでなくとも、Aは気配を消すことも風景に溶け込むことも相手に気付かれずに行動することも得意分野であった。
がらんどうは狙っていた。男たちが自分に飽きて油断する時を。
Aはそっと背中に手を伸ばす。その動作に男たちも視界の風景のひとつに溶け込んだAを気にする事もなかった。当たり前のように殺気一つも感じさせずに刀を抜き、一番手前にいた男の喉を掻っ切った。
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チョコレート(プロフ) - きゃーぽんさん» ありがとうございます！面白いと思っていただけるよう、これからも頑張っていきます！ (2021年10月18日 1時) (
レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白くて一気に読みました！これかも頑張ってください！ (2021年10月18日 1時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 水無月碧音さん» ありがとうございます！！まだまだ未熟者ですが、楽しんでいただけているようで私も嬉しいです！ (2021年10月16日 4時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - とっても面白いです！繊細な文章で、読んでいてとてもワクワクします！応援してます、頑張ってください!! (2021年10月15日 21時) (レス) @page17 id: 8595db9a5d (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 星猫さん» んー、結構色んなアニメ知ってると思います！ (2021年10月14日 16時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコレート | 作成日時：2021年10月12日 19時
