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身体が痛い。こんなに傷を負うのも、この痛みも久しく感じていなかった。覚醒後の頭を動かしてここへ至るまでの経緯を思い出した。最初に謎の男と対峙して、気を失った。次に目が覚めたのは海列車の中だった。拉致られたのだと理解するに時間はかからなかった。
相手が厄介な奴だと分かっていても無抵抗でいてやる気はさらさらなかった。いつも使っている刀は手元になかった。恐らく、気を失った時に刀まで回収してくれなかったのだろう。
少女がボロボロなのは抵抗した故。
｢このガキはお前とは別だ。お前は死刑、ガキは有効活用だな。｣
吐き捨てるように言うスパンダムの言葉にロビンは理解ができなかった。"有効活用"とは一体どういう意味なのか。分かる事といえば、それはきっとAにとっても周りが聞いても胸糞悪い事だろう。そして、もしかしたら、それがAの闇なのかもしれないとロビンは思った。
｢約束が違うじゃない…！｣
｢ハッ、残念だが、ガキの研究所行きは決まってる。｣
ロビンに蹴りを入れてスパンダムは嘲笑う。その光景をAは上半身を起こしながら横目に見ていた。ひどく濁ったその目に不快感を覚えたらしいスパンダムは汚物を見るような目でAを見下ろし目を細める。
｢こんなガキが殺人兵器か。本当に役に立つのかァ？｣
｢殺人…兵器……？｣
ロビンはスパンダムが何を言っているのか分からなかった。そんな様子のロビンに気を良くしたスパンダムは大口開けてAの事を話し出す。
｢こいつはなァ、政府の作り出した殺人兵器なんだ！｣
｢作り出した…？A、あなたまさか……｣
｢ロビンの思ってるのは多分ちょっと違う。｣
少女が殺しをしているのは知っていた。殺し屋とかそんな所だろうと思っていた。しかし、実際の所は違った。殺し屋なんてものじゃなかった。殺しのみを目的に作られた兵器。つまり、人間ではない。そう、思ったがAはそれを否定した。
｢作り出したつっても、このガキは紛うことなき人間だ。そん時8歳だったこいつで実験してみりゃあ恐ろしいくらいに使える奴でよォ！｣
そしてAの首元を掴んだ。
｢この首さえくっついてりゃあ、このガキが死ぬ事はねェんだ。まァ、人格は死ぬらしいがなっ！次の実験でこのガキは確実に生きる屍になるだろうなァ。｣
ギリッとロビンは奥歯を鳴らした。
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チョコレート(プロフ) - きゃーぽんさん» ありがとうございます！面白いと思っていただけるよう、これからも頑張っていきます！ (2021年10月18日 1時) (
レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白くて一気に読みました！これかも頑張ってください！ (2021年10月18日 1時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 水無月碧音さん» ありがとうございます！！まだまだ未熟者ですが、楽しんでいただけているようで私も嬉しいです！ (2021年10月16日 4時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
水無月碧音(プロフ) - とっても面白いです！繊細な文章で、読んでいてとてもワクワクします！応援してます、頑張ってください!! (2021年10月15日 21時) (レス) @page17 id: 8595db9a5d (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート(プロフ) - 星猫さん» んー、結構色んなアニメ知ってると思います！ (2021年10月14日 16時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チョコレート | 作成日時：2021年10月12日 19時
