召し上がれ。２【刀剣乱舞】

食事＊６６＊ ページ17

「･････はぁ。これ以上は大惨事になりそうだし、今日は終わりにしない？」



加州の提案に、全員は渋々と言った感じで殺気を収めた。



その様子に、審神者も安心してほっと安堵の息を吐く。





「審神者」



大和守が審神者を睨んだ。



「僕は････そいつらを許す気はないよ」

『･･･今はまだいいです。すぐに許せなんて、そんなことは･･･』

「あんたは大層、可愛がられて育てられたんだろうね。誰か大切な人を殺されたことなんてないんだ。だからそんな能天気な気持ちの悪い思考が出来るんだよ。そうでしょ？」

「安定！！」

「清光やそいつらを仲間にしたからって調子に乗らないでよ」

「いい加減にしろよ、安定！しょうがないだろ！今更過去のことうじうじ考えても！！」

「清光がサッパリしすぎるだけだろ！僕は、僕はあの人達のこと････！！」

「っ〜〜〜〜！もう、嘘ばっかつくなよ･･･！！」




加州の言葉に、大和守は動きを止めた。



その瞳は、大きく不安そうに揺れた。




「は？嘘？何言って････」

「お前が愛されたことなんてほんの一度二度じゃん！あんなに審神者がコロコロ変わったにも関わらず、レア刀剣以外が愛されたのなんか片手でも余るほど･･･！


長曽祢さんなんか、一度折られてる！！そんな審神者を慕ってるなんておかしいよ安定！！」

「･････清光こそ、嘘ばっか言うなよ･･･今までの主は僕達のこと、僕のこと、愛してくれてたんだよ････？だって、そうだ、そんなわけない････！！」




.






.







.





.



『主！もういい加減にしてよ！このままじゃ、このままじゃ長曽祢さんが折れちゃうよ！！』

『うっせぇな！あんな生意気ななまくら刀、折れちまえばいいんだよ！！』







『安定、もういいのよ。苦しいことは全て忘れなさい。人間を憎むことなんてしないで』

『ふざけるな！！殺してや＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿っあ、がっ･･･！？』

『貴方は、私の意のままに動けばいいの。･･･いいえ、ここの刀剣は、全員。私のものよ』







『主、お願い････！和泉守が折れちゃう･･･！！もうやめて････！！』

『はぁ？僕に指図するな』

『清光。もう主が決めたことなんだから口出すのやめろよ』

『･････は？安定、何言ってんの････？』







頭が痛い。胸がズキズキと痛い。






知らない。こんな、こんな、









主が憎いなんて、こんな思い知らない。

食事＊６７＊〜過去編〜→←食事＊６５＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す