1番ブースの恋【Yuto T】

Story 12 ページ12

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___「おつかれ」


最後の応用問題をやっと解き終わった。


机に向かって思い切り脱力する。


優斗先生は、優しいけど優しくない。


基本的にヒントあげるから自分で考えて！っていうタイプだから。




『……あ、』




時計の針は既に10を指していて、スマホを確認してみるとお母さんからの連絡が何件も入っている。


それもそのはず、いつもは授業が終わるとすぐに、『今から帰ります』の連絡をいれている……が、今日はすっかり忘れてしまっていた。




「ん？どした？」


『これ……』




先生にスマホの通知を知らせる画面を見せると、大きな目をぱちぱちと瞬きをして、あーー！！と叫んだ。




「だよね？！時間！！ほんとごめん！！……うん、責任持って送ってくわ」


『えっ？！いや、』




送って貰えたら超嬉しいしラッキーだけど、そんなことしても大丈夫なの？


誰かに見られたら優斗先生が怒られたり……


優斗先生に迷惑をかける、それは嫌だった。


好きな人の足を引っ張るようなことは絶対したくない。


なんて、頭の中でぐるぐると考えてると、優斗先生が、ポンと私の頭に手を乗せた。




「迷惑になるとか考えてる？」


『……はい、』


「こんな時間に帰して、Aちゃんになんかあったらやだし、…心配だから送らせて？」




〜〜っ！そんなこと言われたら断れないし、断りたくない。


私の気持ち知ってるくせに、ズルいなぁ、優斗先生。




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