白銀の運命 (ページ20)

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19story ページ20

「ねぇ。悠羽はどう思う！？」

「知らね。」

この会話は、今に始まったことじゃない。

朝からやっていた。

悠羽は、最初ことはしっかり聞いて、理解しようとした。
いつものお返しに、と。

でも無理だった。

ゆきがどーちゃら、俺がどーちゃら。

悠羽は、違う世界の言葉を聞いているようだった。

だから諦めた。

それに、同じことを朝から言われているんだ。

飽きるに決まってる。

「うー。どうしたらいーんだー。」

「澄沢さんに会いに行けば？」

「それだ！！！！！！！！！！」

「ん！？」

急に春斗が大きな声を上げるから、悠羽はウィンナーが詰まった。

よく話が理解できず、テキトーに発した悠羽の言葉。

それが、頭がこんがらがっている春斗には、まるで神からの言葉に聞こえた。

「ありがとう悠羽！！！！！！お前に相談して正解だったよ！！！！！！」

「え、あ、」

「今から頑張ってみる！！じゃ、またな！！」

最初と比べて、全然元気になっている春斗に、悠羽は安心したかのように微笑んだ。

「何があんのか知らねぇけど…

頑張れよ！！！！！！」

少し無責任な言葉かもしれない。

でも春斗はこの言葉に勇気を貰った。

「おー！！」

元気に駆け出して行った春斗。

そして春斗はこの日。

ゆきの秘密を、また知ることになる。