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「あ、ごめんなさい。急に名前で呼んじゃって。
ママ友ができたのが嬉しいみたいで、
姉貴が家でAちゃんって連呼してるから
つい……」
私が1人葛藤していると、
名前呼びを嫌がったと思ったのか
山田さんに謝られてしまった。
何度目だろうか、謝らせてしまうのは。
本当に考え込んで黙ってしまう癖、やめないと。
それに。
名前で呼ばれて……嫌なわけ、ないじゃない。
「じゃ、同い年らしいし、Aちゃんって
呼んでもいっすか?」
名前呼びが嫌ではないことを伝えると
電話越しから少し明るい声が聞こえた。
「よっしゃ!
じゃあ俺のことも下の名前で呼んでよ」
敬語が砕けていって、自然とタメ口になった彼と
私の距離は、ぐーんっと縮まっていった。
「じゃあ、涼介くんって呼ぶね」
「……っうん、嬉しい」
.
トマトレシピ、嘘だよーん。
えっへへ、ごめんね。
涼介くんとの電話も終わり、
仕事再開の前に、もらった伊野尾さんの
連絡先に、メッセージを送っておいて。
定時を過ぎた頃、仕事終わりにアプリを開くと
衝撃的なメッセージが送られてきていた。
嘘? じゃあなんのための連絡先だよ
間違えているし!
あの人、本当によく分からない……。
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作者名:めもり | 作成日時:2021年11月21日 21時