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そうですよね、パパじゃないですよね!
そう思ったのもつかの間、またもや違和感。
なんでイノオさんのトマトレシピの件
知っているんだろう……。
あのカフェには山田さんとイノオさんしか
いなかったはずだ。
……もう意味わからない!
山田なんてありきたりな名字がいけないんだ!
なんて。責任転換も甚だしい。あはは。
とりあえず、返信しておこう。
千晃さんの弟さんですよね。
ひなちゃんパパと面識があり
間違えてしまいました。
驚かせてしまってすみません。
.
送って早々、また既読がつき
返信が返ってくる。
何か勘違いしてません?
……勘違い? 何を?
涼介さんの言葉の意味を考えていると
画面は着信を告げた。
相手は、涼介さん。
「あ、」
パニクってスマホを落としそうになって
慌てて拾うと同時に
通話ボタンを押してしまった。
呆然と画面を見ていると
かすかに「もしもーし?」と聞こえるから
耳に受話器を当てる。
「この声、聞き覚えあります?」
「え……ひなちゃんパパ?」
受話器から聞こえたのは
少し低めではあったけれど
確かにひなちゃんパパの声だった。
「あはは、やっぱり勘違いしてる」
私の反応に笑う涼介さん。
そして、衝撃の一言。
「俺、ひなの叔父です。千晃の弟。
そして伊野ちゃんのカフェの常連。
多分、Aさんが別人だと思ってる2人は
同一人物、俺です」
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作者名:めもり | 作成日時:2021年11月21日 21時