甘くて苦い恋の味２ (ページ31)

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私はおぼつかない足で家へと向かっていた

━━━━好きな人いないの…？

┈┈┈┈ずっと片想いなんです

━━━━早く彼女作りなー

┈┈┈┈俺はｯ…！

今までの大志の言動を思い出し

ふと見せる大志の知らない顔に必至と気づかない振りをしていたのかもしれない…

まだ身体中が熱く…さっきの大志の温もりがまだ残ってる

大志の事は弟みたいに可愛いって思ってた、けどその事であたしはずっと大志を傷つけてたんだ…

『あたし…最低じゃん…』

家に着き私服に着替えようとした時

『…あれ…指輪が…ない…！』

以前嫌いな先生に注意された事があり、今日は授業前に外してポケットに入れたはずだが入っていない

『ウソｯ…やだ…！どうしよう…』

カバンの中などを見ても無く思い当たる節は

『まさか生徒会室…』

さっきもしかしたら落としたのかもしれない…

今にでも探しに行きたいが今日はもう閉まっているので行けない、明日朝イチで行かなきゃと決め部屋を出ると

亮「おっ…帰ってたのか、おかえり」

そこにはバイト帰りの亮がいて

いつもだったら嬉しいはずなのに、今は会いたくなかった

『た、ただいま、亮もバイトお疲れ様』

亮「すずちゃんがまたAに会いたいって言っててさ(笑)今度一緒に行かない？」

亮の問いかけに黙っていると

亮「A？」

『…?!…あ、うん♪わかった！すずちゃんでしょ？一緒に行く！』

いつもと違うAに疑問に思い

亮「どうした…なんかあった？」

『な、何にもないよ！ちょっと疲れただけ♪』

亮「ならいいけど…」

亮は抱きしめようと近づくと

『ご、ごめん…！汗かいてて臭いから…先にシャワー浴びちゃうね！』

さっと亮を避け浴室へと行ってしまった

亮「なんだ…アイツ…」

その時…ふと嗅いだことの無い匂いがし

亮「…」

亮はAへの不信感を募らせたていた