PRIDE (ページ25)

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ー井上ー

あれからどれくらいの時間がたっただろうか

｢……ありがとう｣

瑞｢落ち着いた？｣

｢うん、大丈夫｣

瑞｢それで？なんで涙出ちゃったわけ？｣

｢…私なにわがデビュー発表された時、会場にいたの
普通になんにも知らんくて見学行ったら突然発表されて｣

｢最初は普通に驚いて、でもなんか気づいたら泣いてて
なんでなんやろ？って思ってたの｣

｢あぁ、きっと悔しかったんやな〜とか思ってたんだけど
違ったんよ｣

瑞｢違った？｣

｢私ほんまは、また置いていかれるんが怖いって思ってた｣

4年前の冬、キンプリのデビューが囁かれてた頃
彼女の周りにいた人が全員離れてしまった

キンプリのデビュー、所属してたユニットの解体
活動拠点も関東から関西へ

事務所の意向で仕方なくではあったが彼女のトラウマになるには十分すぎる出来事だった

｢もぅあの時みたいな思いはしたくない…
そう思ったらなんか関西Jrって居場所がすごく辛くなった｣

｢みんなの距離が近すぎて離れていった時が怖い｣

瑞｢それをさー、言えばいいんじゃないの？｣

｢へ？｣

瑞｢とりあえず、なにわ男子に言うの気まずいならメンバーくらいには話してみたら？｣

｢…それに私、Aぇ！groupにはいっぱい嘘付いてる
ホントの事…言えないで嘘ついたこと沢山…たくさん…
今更言えない、嫌われたくない
私の事で悩ませたくない｣

瑞｢なんで？迷惑だからから？｣

｢そういう訳じゃ…瑞｢迷惑なんて思わないよ。｣