想いが実った日 2 ページ10
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「A、昼間は、その…ごめん。
俺、今日やっと気づいたの。
Aと一緒に笑いたいし、悲しいことは一緒に受け止めてあげたい。
…Aが、好き。
こんなこと言われちゃ迷惑かもしれないけど、でも、それでも、Aが好き。」
歩くのを止めて、俺をじっと見つめるA。
あぁ、やっぱりあの人は彼氏で、きっと俺はフラれるんだ、って思うと急に冷静で。
おんなじくらいの身長だったのに、いつの間にか俺がずいぶんおっきくなっちゃって、胸元あたりにあるちっさな顔。
剣道ばっかりやって外に出ないから、あの時よりももっと白くなっちゃった肌。
年頃の子ならおしゃれして染めたりするのに、全然そんなことしない、真っ黒なサラサラの髪の毛。
初めて会った頃はそういえばもっと短かったっけ。
初めて出会った頃から変わらないな、なんて思ってたA自身も、俺も、俺たちの関係も、全部変わってしまってたのかも知れない。
バカな俺、って自嘲してたとき、返ってきたのは思いもよらない言葉だった。
『ジェシー、あのね。
私、アイドルをやってるジェシーを見て、なんだか遠くに行っちゃったみたいな気がして、一人で勝手に寂しくなってたの。
あと、あの人は剣道部の先輩。
今日…大好きな人が、迎えにきてくれるの、って自慢してたの。
私も、最近やっと気づいたんだけど、ジェシーのことが好き、みたい。』
「じゃあ、俺たち…好き同士だったってことだ。」
良かった、って何回りも小さいその身体をぎゅっと腕の中に閉じ込めて。
何かわかってはいないんだろうけど、嬉しそうな俺たちをみてプーマも尻尾を振ってる。
「へへ、なかなか言い出せなくて、遠回りしちゃった。
じゃ、帰ろっか？」
『ん、帰ろ。』
自然と、手を繋いで。
あんなに静かだった行きしが嘘みたいに、二人でくっついて、色んなことを話して。
あんなに寂しく見えた並木通りが嘘みたいに色づいて見えて、大事な人がいるって、こんなに素敵なんだなぁって嬉しくなった。
家に帰って俺の顔を見て「上手くいったみたいね」って笑ったマミー。
マミーには、全部全部お見通しだったみたいだね。
ジェシーくんと、紡ぐ日々。
俺たちの証人はプーマ。
Aに想いを伝えて恋人になった日、俺以上に嬉しそうだったプーマの姿は今でも覚えてる。
俺たちの、少しだけ遅かった初恋が実ったあの日から、俺はずっとAしか見えてないよ。
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まるちゃん(プロフ) - りょうさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！Twitterの方にもお二人のお話たくさんありますのでぜひ遊びに来てくださいね(*´꒳`*) (2023年3月1日 10時) (
レス) id: b0a219297e (このIDを非表示/違反報告)
りょう(プロフ) - 末ズ担なので森本さんの作品に続きこちらも一気読みしちゃいました…！素敵なお話ありがとうございます！！すっかりまるちゃん様のファンです！何度も読み返します(*^^*) (2023年3月1日 2時) (レス) @page50 id: 57a859145d (このIDを非表示/違反報告)
まるちゃん(プロフ) - まぐろさん» コメントに気づかず、申し訳ありません！目黒さんの方にも幸せになって欲しい！ってコメントくださってましたもんね(*´꒳`*)こちらでは、存分に幸せになっていただきました！♡ (2022年1月7日 22時) (レス) id: b435b572fa (このIDを非表示/違反報告)
まぐろ(プロフ) - ジェシーが幸せそうで嬉しいくなりました！何回も読み直すほど大好きです！ (2021年12月18日 22時) (レス) id: 413233b421 (このIDを非表示/違反報告)
まるちゃん(プロフ) - maru05032さん» 嬉しいコメントをありがとうございます♪どちらが先に出せるかはわかりませんが、楽しみにお待ちくださいね(*´꒳`*) (2021年10月10日 11時) (レス) id: b435b572fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まるちゃん
| 作成日時：2021年9月22日 19時
